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微小光学研究会、第150回記念研究会を開催
1テーマ10分で22人の超一流講師が解説!

伊賀健一氏

January, 15, 2019, 東京--応用物理学会・微小光学研究会(代表:東工大・伊賀健一氏、写真)の150回記念微小光学研究会「微小光学の重要技術からのぞむ将来社会」が、昨年12月18日(火)、東京都目黒区の東工大・大岡山キャンパスにおいて開催された。
 今から38年前の1980年12月18日、応用物理学会光学懇話会の中の研究グループとして発足した微小光学研究グループ(1989年から2014年までは応用物理学会/日本光学会)は、その後名称を変更しながら、これまで年に4回、定期的に研究会を開催してきた。その研究会、今回で150回という記念すべき時を迎え、普段とは趣を変えてユニークな構成内容で行われることになった。
 具体的な中身は、我が国の光エレクトロニクス分野における超一流の研究者22人に及ぶ招待講演が、基本となる微小光学デバイスや半導体レーザ、光導波路、光ファイバなどの要素技術から、画像システム、光通信システム、光ディスク、ディスプレイなどの応用技術までを、それぞれ1テーマ10分という時間で簡潔に解説するというもの。結果として、同研究会の足跡をも辿ることができるという企画に仕上がっている。
 同研究会では、今回の開催趣旨を「微小光学誕生から約35年、その間に生まれて産業に育った幾多の技術を参加者で共有し、これからの発展に役立てたいと企画致しました。そのため、より多くのエキスパートにお話頂こうと思い、10分と短い講演時間ですが、1日で広範囲の技術に触れていただける研究会としました」と、配布された機関誌・Microoptics Newsの冒頭に記した。
 また、これまで同研究会が発行してきた資料を電子的に保存して拡散を防ぐとともに、容易に閲覧できるようにと、第1回から第150回(1982年~2018年)までのMicrooptics News、第1回から第23回(1987年~2018年)までのMicrooptics Conferencs、さらに第1回から第20回(1981年~2018年)までの微小光学特別セミナーの資料を収録したDVDアーカイブが作製され、参加者全員に配布された。
 以下にテーマならびに講演者の顔ぶれを記すが、一人10分という短い時間の講演で、これだけ著名な講師を集めることができたということが、同研究会の存在感の大きさを示していると言っても過言ではないだろう。

プログラム
◆開会の挨拶:横森清氏(ナノフォトニクス工学推進機構)
◆微小光学事始め:伊賀健一氏(東工大)、中島啓幾氏(早稲田大)
◆面発光レーザーとマイクロレンズの誕生:伊賀健一氏(東工大)
◆光通信用半導体レーザー開発の方向性:小路元氏(住友電工)
◆波長可変半導体レーザの黎明期から商用期まで:東盛裕一氏(ツルギフォトニクス財団)
◆量子ドットレーザーの進展:荒川泰彦氏(東大)
◆フォトニック結晶による半導体レーザー:野田進氏(京大)
◆光ファイバーの進化:金森弘雄氏(住友電工)
◆光ファイバー伝送の大容量化・長距離化:中沢正隆氏(東北大)
◆光導波路技術とAWG波長合分波器:高橋浩氏(上智大)
◆GI型プラスチック光ファイバーの開発の歴史と今後の展開:小池康博氏(慶應大)
◆半導体レーザーとLEDのシミュレーション技術:波多腰玄一氏(早稲田大)
◆有機半導体における電流励起下での励起子過程と発光デバイスへの応用:安達千波矢氏(九大)
◆光アイソレータ ~集積化への展開:水本哲弥氏(東工大)
◆Scanning YGA LidarからCDヘッド開発とその応用予測まで:後藤顕也氏(東海大)
◆レーザーディスプレイ・照明における微小光学:黒田和男氏(宇都宮大)
◆スマートイメージングとレンズ設計:森伸芳氏(山下電装)
◆屈折率分布型レンズアレイとスキャナー:小椋行夫氏(微小光学研究会)
◆光ファイバーセンシング:保立和夫氏(豊田工大)
◆AlGaN深紫外LEDの最近の進展:定昌史氏(理研)
◆ナノコラムLED:岸野克巳氏(上智大)
◆VCSELフォトニクスの発展:小山二三夫氏(東工大)
◆Open Mic(聴講者からの質問への回答)モデレータ:以下二名/講演も兼務
 光変調器の進化に学ぶ:中島啓幾氏(早稲田大)
 光無線給電への挑戦:宮本智之氏(東工大)
◆半導体レーザーの発展と情報化社会:末松安晴氏(東工大)
◆閉会の挨拶:後藤顕也氏(東海大)

研究会の今後の予定
 なお、次回研究会は2月28日(木)、東京都新宿区の工学院大学において「スポーツ・生体情報と微小光学」をテーマに開催される予定だ。また、11月17日(日)から20日(水)の4日間は、富山国際会議場(富山県富山市)において第24回MICROOPTICS CONFERENCE(MOC2019)も開催される。詳しい情報は、下記の同研究会ホームページを参照されたい。
http://www.comemoc.com/

(川尻 多加志)