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米国海兵隊がONRの拡張現実システムを実弾射撃訓練でテスト

September, 3, 2015, Arlington--ONRの発表によると、海兵隊将校コースに在籍する海兵隊は、海軍研究所(ONR)が開発した拡張現実技術を初めて実弾射撃訓練に使った。
 海兵隊は、ONRのAugmented Immersive Team Trainer(AITT)システムを試す機会を得た。AITTシステムは、ラップトップ、ソフトウエア、バッテリパック、ヘルメット搭載ディスプレイで構成されており、ライブ、バーチャルおよび最先端のトレーニングシナリオ群を幅広くサポートできる。これは拡張現実を使用して、仮想オブジェクトを実環境に重ね合わせる。拡張現実は、ユーザが没入するような完全にコンピュータが作り出す仮想現実(バーチャルリアリティ)とは異なる。
 「AITTシステムは、海兵隊そのもののようである。無駄がなく、迅速であり、適応性がある」と海兵隊戦闘研究所の海軍研究および司令長官副長、Brig. Gen. Julian Alfordはコメントしている。「この手頃で軽量なシステムはどこにでも持って行け、どんな環境も訓練場に変える。また、海兵隊が直面する実際の状況や環境への準備として使用できる」。
 戦場での射撃要求訓練には、航空機や武器弾薬も含まれるが、これらは高価であり、セットアップに時間がかかり、スタッフや装置も必要になるが、訓練生にとっては訓練経験の重要な部分をなす。試射場の待ち時間は6~12ヶ月であり、雨になると訓練が中止になる。
 AITTは、仮想の地上車、航空機、武器弾薬を用いることで、こうした難題を完全に回避する。
 「システムは、訓練を容易にし、メンテナンス問題や、訓練の消滅、キャンセルになる天候関連の問題を排除する。例えば、このシステムは仮想のエアサポートを利用することができるので、例え雨が降っていても、訓練生は、航空機を利用するポイントを訓練で学び、自信を深めることができる」と海兵隊将校指揮官、Maj. George Flynnは説明している。