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NICT、低軌道衛星と地上との間で1.5µm光による光衛星通信に成功

June, 4, 2015, 東京--NICTは、1.5µmレーザ光を用いた低軌道衛星と地上間の通信のための超小型光通信機器(小型光トランスポンダ、SOTA)の開発と宇宙空間における機能実証、さらに、独自に実装した誤り訂正機能を用いた伝送実験に世界で初めて成功した。
 これらの実験は、2014年5月末に打ち上げられた50kg級の超小型衛星SOCRATESに搭載して実施してきた。超小型衛星に搭載可能な光通信端末の成功は、装置開発としても画期的な成果。
 NICTは、1.5µmの波長で通信をする光通信機器を、50㎝角の超小型衛星搭載用の通信装置として開発・実装してきた。光通信を用いて、衛星で撮影した地球の画像を地上に直接伝送することに成功した。1.5µm帯のレーザを用いた低軌道衛星と地上間通信の軌道上環境での実証としては世界で初めての成功。また、50㎝角の超小型衛星に搭載可能な小型で低消費電力(質量5.9kg、消費電力15W)の装置開発を実現したことは、画期的な成果。
 大気ゆらぎによるデータ消失やデータ伝送エラーは光通信特有の問題で、これを解決しなければ、実用的な衛星と地上間通信システムの実現は困難。
 NICTでは、この問題を解決すべく、送信(衛星)側の演算負荷が小さく衛星搭載に適した誤り訂正符号(LDGM)をSOTAに実装。今回、衛星に搭載したカメラによる地球画像の伝送実験を行い、その結果、伝送路で発生した誤りを訂正し、正しい画像データに復号して受信できることを確認した。
 電波以外の手段による衛星通信の実現により、周波数資源の逼迫による制約を受けずに大容量化が可能になることが期待される。
 さらに、NICTは今後、様々な応用実験の実施や実用システムの開発に取り組み、長期間にわたって軌道上で動作することを検証していく。
 また、SOTAは海外の関連研究機関からも多大な関心と実験参加の要望が寄せられており、順次、実験参加機会を提供することにより、世界の研究開発をリードするとともに成果の拡大を図る。
 これらは、各機関との協力の下、研究成果として取りまとめられ、宇宙機関間のデータ通信方式に関する標準化組織である宇宙データシステム諮問委員会の勧告文書や技術標準に反映される予定。