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クラウドとビッグデータ高速化に向けたIBMシリコンフォトニクス技術

May, 15, 2015, Yorktown Heights--IBMは、シリコンフォトニクス技術開発の大きな成果を発表した。これによって将来のコンピューティングシステムでシリコンチップは電気信号の代わりに光パルスでデータを高速伝送できるようになる。
 IBMのエンジニアは、間もなく100Gb/s光トランシーバ製造を可能にする完全集積波長多重シリコンフォトニクスチップを初めて設計しテストした。これによりデータセンターは、クラウドコンピューティングやビッグデータアプリケーション向けにデータレートと帯域を増やすことができる。
 IBMのブレイクスルーは、サブ100nm半導体技術を用いて単一のシリコンチップ上に様々な光コンポーネントを電気回路とともに集積するものである、とIBMは説明している。
 IBMのシリコンフォトニクスチップは、従来の銅線ではなく光ファイバで伝送する4波長を使用し、コンピューティングシステム内とその周辺でデータを伝送する。
 IBMの新しいCMOS集積Nano-Photonics Technologyは、光リンクの距離とデータレートを拡大する経済的なソリューションを提供。光トランシーバの重要部分、電気と光の両方をシリコンチップ上でモノリシック結合することができ、標準的なシリコンチップ製造プロセスで扱えるように設計されている。
 IBMのエンジニアは、2kmまでのデータセンターインタコネクトを目標にしたレファランスデザインを実証した。このチップは、各波長が独立に25Gb/s光チャネルとして動作する4波長を使った高速送受信を実証している。完全なトランシーバ設計では、これらの4チャネルはチップ上で波長多重されて、デュプレクスSMFで100Gb/s帯域を実現するので、データセンター内に導入されるファイバプラントのコストを最小化することになる。
(詳細は、www.ibm.com)