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ウィーン工科大学、3Dメガネ不要の巨大3Dディスプレイを実証

January, 22, 2015, Vienna--オーストリアのスタートアップ、トライライト・テクノロジーズ(TriLite Technologies)の研究チームは、レーザビームを様々な方向に送り出す高度なレーザシステムを開発した。角度を変えて見ると、異なる画像が見える。角度分解能が非常に直ぐ優れているので、左の目と右の目とでは違った画像を見ることになり、3D効果が得られる。
 2013年に同社は、この新しいディスプレイの開発を企画し、ウィーン工科大学(TU Wien)と協力してこのプロジェクトが進めた。
 トライライトとTU Wienは初のプロトタイプを作製。現在、5×3ピクセルの解像度であるが、このシステムが動作することが確認されており、現在第2のプロトタイプを作製中。「第2段のプロトタイプは、さらに高解像度のカラー画像を表示する。重要な点は、個々のレーザピクセルが動作することだ。それを多数のピクセルを持つディスプレイに拡張することに問題はない」とトライライト(TU Wien Ulrich Schmid教授チームのPhD学生)のJörg Reitterer氏は説明している。
 全てのシングル3Dピクセル(Trixel)は、レーザと可動ミラーで構成されている。「ミラーがレーザビームを視界の方向、左から右に送り出す。その間に異なるレーザ閃光が異なる方向に送られるようにレーザ強度を変調する」とUlrich Schmid教授はコメントしている。3D効果を体験するには、観察者はスクリーンからある程度離れていなければならない。距離が離れすぎると、両方の目は同じ画像を受け取り、通常の2D画像が見える。3D画像が体験できる範囲は、その場の要求に従って調整可能。
 第2のプロトタイプが完成するのは今年半ば。商用製品は2016年の予定。
(詳細は、www.tuwien.ac.at)