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熱を放出して建物を冷却するハイテクミラーを開発



December, 2, 2014, Stanford--スタンフォード(Stanford University)の研究チームは、建物の冷却に役立つ画期的なコーティング材料を発明した。新しい超薄多層材料は、建物内から熱を空間に放出し、入ってくる太陽光の熱も反射することで、エアコン無しで建物を冷却できる。
 超薄多層材料は、可視光と不可視光の両方に対処する。赤外照射としての不可視光は、全ての物体と生き物が熱を放出する方法の1つ。この熱を帯びた不可視光は、スタンフォードの発明が建物からはねのけ空間に逃がす光。
 新しい材料は、赤外光だけでなく、極めて効率的なミラーにもなっていて、実質的に全ての入射光を反射する。
 この成果を研究チームは、フォトニック放射冷却と呼んでいる。
 研究チームによると、材料は建物の屋根に大規模導入できるように経済性の高い設計になっている。米国では、建物で使用されるエネルギーの15%がエアコンディショニングシステムに使用されているが、いずれこの技術が電力需要抑制に寄与すると研究チームは見ている。
 コーティングの最初の部分は、熱を帯びた赤外光を直接空間に放射する。超薄コーティングは、この赤外光を建物から放出するように注意深く造られており、空気を暖めることなく赤外光を大気に放出する精密な周波数となる設計。これは地球温暖化に対処する重要な特徴。
 熱を空間に逃がすだけでは十分でないので、この多層コーティングは高効率のミラーとしても機能し、建物を照射して加熱する太陽光の97%を防ぐことができる。
 放射と反射により、このフォトニック放射冷却は日中、周囲の空気よりも約9°F温度を下げることができる。多層材料の厚さは1.8µm、最も薄いアルミフォイルよりも薄い。これは銀薄層上の7層の酸化ケイ素と酸化ハフニウムでできている。これらの層は均一な厚さではなく、新しい材料となるように設計されている。内部構造は、建物周辺の空気を暖めることなく空間に赤外光を放出する周波数となるように調整されている。