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ブルネル大学ロンドン、DIY顕微鏡を開発

December, 1, 2014, London--ブルネル大学ロンドンのPhD学生が開発した顕微鏡で、数十万ポンドの研究費節約が可能になる。
 同大学ヘルス・ライフサイエンス学部、Adam Lynch氏は、時間と費用を節約するためにオンラインで購入した安価な機器を適用することで独自の倒立顕微鏡を作製した。
 装置は細胞の運動、細胞が移動する速さを計測するために使用される。高品質の製品で、自動的に複数サンプルをテストできるものは数十万ポンドの金額になる。
 Adam氏は、カタツムリの免疫系が水中の化学汚染物質に反応するかどうかを調べるために廉価版の顕微鏡を必要としていた。これは、住血吸虫寄生虫がカタツムリから人へ移行するレベルへの影響を調べることが目的。研究チームは、免疫細胞の振る舞いが汚染された水の影響を受けるかどうかを知るために倒立顕微鏡を必要としていたが、複数のテストを行うには複数の顕微鏡が必要になる。
 研究チームは、様々なタイプの細胞の撮像に安価な市販のデジタルUSB顕微鏡を使った。これには概念実証実験で、低速撮影、パフォームトラッキングアセイを使用。このシステムでは、同じ顕微鏡を用いて1台のPCで同時に3つの別々のアセイを計測、記録することができ、標準的な、高価な装置を使用した他の研究で得られた結果に匹敵するトラッキング成果が得られた。この実験で使用した顕微鏡は、最大倍率413.6倍。
 顕微鏡は、1.3メガピクセル解像度のCMOSイメージセンサを使用。照明は、LEDストリップデスクランプを選択。顕微鏡搭載のLEDsは使用しない。LEDsを選択したのは、発熱と強度が低いために細胞へのストレス削減に有用であると判断したため。
 DIY顕微鏡、LOCOMOTISは、PLOS Oneに詳細が発表されている。
(詳細、Low-Cost Motility Tracking System (LOCOMOTIS) for Time-Lapse Microscopy Applications and Cell Visualisation)