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新粒子探索を支援する光を曲げる材料

October, 20, 2014, Fort Collins--素粒子物理学者は、加速器で造られた全ての素粒子を特定するのに苦闘してきた。しかし現在、Chalmers工科大学の研究チームが素粒子の区別を遙かに簡単にする材料を設計した。
 物質の最小構成要素を研究するために物理学者は素粒子を高速で相互に衝突させる、例えばCERNのLHC素粒子加速器を利用する。衝突によって、普通の粒子や稀な粒子が一気に発生するが、全て目に見えない。
 それらを特定するために研究者たちはチェレンコフ放射として知られる光錐を検出する必要がある。光錐は、透明材料内の光よりも速く進む粒子の周辺に形成される。
 空間では、光速よりも速いものは存在しないが、物質内では光は減速するので、物理法則に反することなく粒子が光よりも速く進むことがある。チェレンコフ放射は、音の衝撃波に対応する光現象。衝撃波は、音速よりも速く動く物体の周りに形成される。チェレンコフ光錐の角度、つまりそのシャープネスによって素粒子物理学者は粒子の速度を計測し、粒子を特定できる。
 問題は、光錐角度に限界があること、光運動量(質量×速度)の全ての粒子が同じ角度で光錐を生成する。したがって、これらの粒子は区別できない。
 Chalmers工科大学のPhilippe Tassin氏と自由ベルギー大学のチームは、光運動量の粒子が明確な光錐角度も持つようにチェレンコフ錐を操作する材料を設計した。
 新しい材料の設計に用いた方法は変換光学として知られている。これはアインシュタインの相対性理論とオプティクスとの非常に有益な組み合わせてであり、斬新な方法である。
 材料の屈折率の綿密に計算された変化量は光にその材料が曲がっていることを体験させる、したがって、われわれの通常の体験とは異なる振る舞い方をする。研究チームの材料では、チェレンコフ放射は、材料が2つの異なる方向に延びているものとして経験する。つまり、これによって明確な角度を持つ光錐が得られる。
 変換光学は、例えば非常に効率的に光を集光したり吸収したりする材料の設計にも使える可能性がある。変換光学によって設計された他の材料は、ブラックホールなど宇宙的現象のシミュレーションに有望である。