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LANL技術移転により量子鍵配信を商用化

September, 4, 2014, Los Alamos--米国ロスアラモス国立研究所が締結した最大の情報技術契約によって、国家最高の安全科学研究所の20年に及ぶ開発の後、真に安全なデータの暗号化を市場に投入する可能性が出てきた。
 「ホワイトウッド・エンクリプションシステムズ(Whitewood Encryption Systems, Inc)とのこのライセンス契約は、歴史上重要である。20年かけて開発したわれわれの画期的な技術開発の成果を商用暗号化に転用できるからだ」とLANLのCTO、Duncan McBranch氏はコメントしている。
 この契約の中核技術はコンパクトな乱数生成技術で、フォトンの真にランダムな偏光状態に基づいて暗号鍵を生成する。フォトンのランダムな偏光は量子力学に基づいているので、敵対者はこの乱数生成器の結果を予測することはできない。現在の乱数生成は数式をベースにしており、十分に高速で強力なコンピュータで解読される可能性があるが、新技術はこのような既存技術に対して著しい進歩を実現している。
 さらに、第三者が量子鍵保持者間のセキュアな通信を盗聴しようとすると、量子系そのものが破壊されるので通信は失敗し、データが盗まれる前に盗聴者は直ちに発見される。
 ロスアラモスの技術はシンプルでコンパクトであるので、USBメモリやコンパクトなデータカードリーダに匹敵するユニットに収まる。ユニットは、極めて低コストで製造できるので、様々な通常の電子機器の範囲に収まる。  
 ホワイトウッド・エンクリプションシステムズは、Allied Mindsの完全子会社。契約では、ロスアラモスは複数の量子暗号パテントを有料で独占的に供与する。