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Science/Research 詳細

溶解するインプラント可能デバイスで薬剤を使わずに痛みを除去

July, 11, 2022, Evanston--ノースウエスタン大学主導研究チームは、オンデマンドで痛みを和らげる、薬剤不要の小さく柔らかなフレキシブルインプラントを開発した。この種の物で初のデバイスは、オピオイドや他の習慣性の薬剤に待望の代替案を提供できる。

生体適合、水溶性デバイスは、神経をソフトに包むことで機能し、精密に標的を冷却する。これが神経を麻痺させ、脳への痛みの信号を阻止する。外部ポンプにより、ユーザは、デバイスを遠隔的に活性化し、その強度を増減することができる。そのデバイスが不要になると、それは自然に身体に溶け込み、外科的な抽出は回避される。

研究チームは、そのデバイスが、定期的に手術を行う、あるいは切断術を受ける患者にとって極めて貴重になると考えている。通常、これらの患者は術後の投薬を必要とするからである。医者は、手術中にそのデバイスをインプラントして患者の術後の痛みの管理に役立てることができる。
研究成果は、Scienceに発表された。

デバイスの機能原理
新しいデバイスは、誰でも知っている一般的なコンセプト、蒸発を利用する。蒸発する汗が身体を冷却するのと同様、デバイスは、感覚神経の特定の箇所で蒸発を誘発する冷却液を含んでいる。

「神経を冷却すると、神経を伝わる信号は、どんどん速度が落ち、最終的には完全に止まる」とセントルイス、ワシントン医科大学のDr. Matthew MacEvanは説明している。同氏は、論文の共著者。「われわれは、特に末梢神経を練っている。これは、脳や脊髄と身体の他の部分をつないている。これらは、痛みを含む感覚刺激を伝える神経である。標的神経の1または2つに冷却効果を与えることで、身体のある特定領域で痛みの信号を効果的に調整できる」。

冷却効果を誘発するために、そのデバイスは微小なマイクロ流体チャネルを含んでいる。一つのチャネルが冷却液(パーフルオロペンタン)を含んでいる。これは、超音波造影剤や加圧吸入器としてすでに臨床的に承認されている。第2チャネルは、乾燥窒素、不活性ガスを含んでいる。その液体とガスが共有チェンバーに流れ込むと、反応が起こり、液体は直ちに蒸発する。同時に、微小な組込センサが、神経の温度をモニタし、冷却しすぎて組織に損傷を与えないように保証する。

ノースウエスタンの微小デバイスは、最大幅わずか5㎜である。一方の端がカールしてカフになっており、これが一つの神経の周りをソフトに包み、縫合不要となっている。罹患神経だけを正確に標的にすることでデバイスは、周辺域が不必要に冷却されないようにし、副作用を防いでいる。

「痛み刺激の神経伝達に関与しない他の神経、組織を不用意に冷却したくない。痛みの信号だけを阻止したい。運動機能を制御し、例えば、手を使えるようにする神経を冷却したくない」とMacEwanは説明している。

(詳細は、https://news.northwestern.edu/)