All about Photonics

Science/Research 詳細

DLの迅速適用によりドローンはいかなる天候でも乗り切れる

May, 13, 2022, Pasadena--現在、ドローンは、無風の制御条件下で飛行するか、リモート制御を使って人が操縦するかのいずれかである。ドローンは、オープンスカイで編隊飛行をするように教えられているが、その飛行は通常、理想的な条件と状況下で実行される。

しかし、日々のタスク以外で自律飛行が必要なドローン、例えばパッケージの配達、交通事故でケガをしたドライバーの空輸では、ドローンは、気象学的に言えば、リアルタイムで風の状態に適応できなければならない。

この課題に対処するためにCaltechの工学チームは、Neural-Fly、ディープラーニング法を開発した。これによりドローンは、新たにいくつかの重要なパラメタをアップデートすることで、新しい、未知の風の状態にリアルタイムで対処できるようになる。

Neural-Flyは、Science Roboticsで説明されている。

Neural-Flyは、CaltechのCenter for Autonomous Systems and Technologies (CAST)で、そのReal Weather Wind Tunnelを利用してテストされた。これは、特注の1200以上の微小なコンピュータ制御ファンの10×10フットアレイであり、これによりエンジニアは、微風から突風まであらゆるシミュレーションができる。

「問題は、航空力学で、様々な風の条件の直接的、特殊な効果、パフェーマンス、安定性が、単純な数学モデルとして正確に特性評価できないことである。飛行機旅行でよく経験する荒れ狂う、予測できない風の状態の各効果、全効果を限定、定量化しようとするよりも、代わりにディープラーニングと適応制御の複合アプローチを採用する。これにより、飛行機は、以前の経験から学び、安定と堅牢さを保証する、新しい条件に瞬時に適応することができるようになる」とSoon-Jo Chungは説明している。

院生Michael O’Connellは、「われわれには流体力学から抽出した多くの多様なモデルがあるが、適切なモデル忠実度を達成し、そのモデルを各ドローン、風の条件、動作モードに調整することは、簡単ではない。一方で、既存マシンラーニング法は、トレーニングに膨大な量のデータを必要とするので、古典的な物理学ベースの方法を使って達成した最先端の飛行性能には対抗しない。さらに、ディープニューラルネットワーク(DNN)をリアルタイムで適用するには、現在不可能なタスクとは言わないまでも、膨大なデータを必要とする」と話している。

研究者によると、Neural-Flyは、いわゆる分離戦略を利用することでこうした課題を回避する。それにより、ニューラルネットワークのわずかなパラメタをリアルタイムでアップデートしなければならないだけとなる。

「これは、われわれの新しいメタラーニングアルゴリズムで達成される。これによってニューラルネットワークを予めトレーニングする。変化する環境を効果的に把握するようにこれらの重要パラメタのみがアップデートされる必要があるからだ」とShiは説明している。

最小限12分の飛行データを得た後、Neural-Fly搭載の自律的クワドロプタドローンは、そのパフォーマンスが著しく改善されるように強風に反応する方法を学習する(飛行経路を的確に追従する機能により計測)。DNNはないが、空力効果を確認して反応する現在最先端の適応型制御アルゴリズムを搭載したドローンと比較して、自律的クワドロプタドローンの飛行経路をたどる誤り率は2.5倍向上し、4倍小さくなっている。

Neural-Flyは、Caltechのコンピューティング&数理科学教授Yisong Yueとコンピューティング&数理科学のBren Professor、Anima Anandkumarが共同開発したもので、Neural-LanderとNeural-Swarmとして知られる初期のシステムをベースにしている。Neural-Landerは、着陸するときにドローンの位置とスピードを追跡するためにディープラーニング法も利用し、その着陸軌跡とロータスピードを変更する。これにより、地上からのロータの後流を補正し、可能な限り滑らかな着陸を達成する。Neurl-Swarmは、相互に近接して自律飛行できるようにドローンに教えた。

着地は、飛行よりも複雑に見えるが、Neural-Flyは、初期システムと違い、リアルタイム学習ができる。したがって、風の変化に即座に反応できる。また、その後で改善を必要としない。Neural-Flyは、CASTファシリティの外で実施された飛行テストでも、ウインドトネル内での実施と同様に良好だった。さらに、チームは個々のドローンで収集した飛行データを別のドローンに移転し、自律ドローンのための知識プールを構築できることを示した。

CAST Real Weather Wind Tunnelで、テストドローンに課された任務は、予め決められた8パタンで跳ぶこと。その間、ドローンは12.1m/secまでの猛攻を受ける。これは、傘を使うのが困難な「雄風」に分類される。つまり「強風」の直ぐ下にランクされる。強風下では、動くことが難しく、木々がしなる。この風速は、ドローンがニューラルネットワークトレーニングで直面するスピードの2倍である。ニューラルネットワークは、Neural-Flyが未知の過酷な天候を推定して十分に一般化できることを示唆している。

そのドローンは、ドローン研究やホビイスト界で一般に使用されている標準の市販入手可能な飛行制御コンピュータを搭載している。Neural-Flyは、クレジットカードサイス、小売値約20ドルのオンボードRaspberry Pi 4コンピュータに実装された。

(詳細は、https://www.caltech.edu/)