All about Photonics

Science/Research 詳細

スタンフォード大学の研究者、光「コム」の量子特性を研究

February, 25, 2022, Stanford--周波数マイクロコムは、特殊な光源であり、光ベースの時計、定規、センサとして機能し、時間、距離、分子成分を高精度に計測できる。新しいスタンフォードの研究は、これら光源の量子特性を研究するための新しいツールを紹介しいる。

日常生活でわれわれの周囲の光による周波数の混乱状態と違い、「ソリトン」周波数コムとして知られる特殊な光源の個々の光周波数は、調和して振動し、一貫したタイミングの孤立パルスを生成する。

コムの各「歯」は、光の異なる色であり、間隔が極めて正確であるので、このシステムを使用して、あらゆる種類の現象や特性を計測できる。これらコムの微小化バージョン、現在開発中のマイクロコムは、無限の技術を強化する可能性がある。GPSシステム、通信、自律走行車、グリーンハウスガス追跡、宇宙船自律、超高精度時間管理が、これに含まれる。

スタンフォード大学ラボ、電気工学者、Jelena Vučkovićは、最近、マイクロコムコミュニティに参加した。「多くのグループが、様々な材料でオンチップ周波数コムを実証している、当チームのSiCも含まれる。しかし、これまでのところ、周波数コムの量子光特性は、捉えどころがない。われわれは、当グループの量子オプティクスバックグラウンドを利用して、ソリトンマイクロコムの量子特性を調べたかった」(Jelena Vučković)。

ソリトンマイクロコムは、他の研究室でも作られているが、スタンフォードの研究チームは、そのシステムの量子光特性を調べた最初のグループである。プロセスは、Nature Photonicsに発表されている。ペアで作られると、マイクロコムソリトンは、エンタングルメントを示すと考えられる。信じられないほど距離が離れていても相互に影響し合う粒子間の関係であり、これはわれわれの量子物理学理解を支えており、全ての提案された量子技術の基礎である。われわれが日常的に出遭う「古典的」光は、エンタングルメントを示さない。

「これは、この微小化された周波数コムが、チップ上で興味深い量子光、非古典的光を生成する初の実証である。これは、周波数コムと光集積回路(PIC)を使って、大規模実験で、量子光のより広い探求への新たな道を開く」と論文の共著者、Vučkovićのナノスケール・量子フォトニクスLab(Nanoscale and Quantum PHotonics Lab)のKiyoul Yangは、コメントしている。

そのツールの有用性を証明するために研究チームは、ソリトンマイクロコム内の量子エンタングルメントの説得力のある証拠も提供した。これは、理論化され、当然と考えられたが、まだ既存の研究で証明されていない。

「ソリトンが量子コンピューティングに役立つことを実際に見たい。それが高度に研究されたシステムだからである。われわれは、この点で、ローパワーでチップ上にソリトンを生成する多くの技術を持っているので、それを採用して、エンタングルメントを示すことができれば素晴らしい」と論文の共著者、ナノスケール・量子フォトニクス研究所院生、Melissa Guidryは、コメントしている。

歯の間
以前のスタンフォード物理学教授、Theodor W. Hänschは、初の周波数コム開発で2005年にノーベル賞を受賞した。同氏の研究の実現は、複雑なテーブルトップサイズの装置が必要だった。代わりに、ここでの研究者は、新しい「マイクロ」バージョンに注目している。システムのパーツの全てがシングルデバイスに集積され、マイクロチップに収まるように設計されている。この設計で、コスト、サイズ、エネルギーが節約される。

微小コムを作るために研究者は、シリコンカーバイド(SiC)の微小リングからレーザ光をポンプする。リングを周回するとレーザは、強度が増し、うまく行くと、ソリトンが生まれる。

ナノスケール・量子フォトニクスLabの院生、Daniil Lukinによると、チップ上にマイクロコムを作ることで、歯間の幅広いスペースが可能になり、これによりコムの微細化が見通せる。

次のステップは、光の単一粒子を検出し、マイクロリングに複数のソリトンを詰め込み、ソリトン結晶を造ることができる装置である。「ソリトン結晶により、歯の間に実際に小さな光パルスを見ることができる。それは、エンタングルメント構造を推論するためにわれわれが計測するものである。そこにディテクタを置くと、興味深い量子挙動をよく見ることができる。歯を構成するコヒレント光でかき消すことない」とGuidryは説明している。

それらが、個のシステムの量子側面の初の実研研究の一部を示していることを見て、研究チームは、線形化モデルと呼ばれる理論モデルを確認することを決定した。これは、複雑な量子系を説明するためのショートカットとして一般に利用されている。比較すると、驚いたことに、実験は理論とよく一致することを確認した。したがって、マイクロコムが量子エンタングルメントを持つことを直接計測していないが、そのパフォーマンスは、エンタングルメントを示唆する理論に一致することを示せた。

「重要なことは、これが、理論家がさらに仮説を立てるための扉を開くと言うことである。現在、このシステムにより、その研究の実験的検証ができるからである」(Lukin)。

量子エンタングルメントの証明と利用
データセンタのマイクロコムは、データ転送速度を増強する。衛星では、より正確なGPSとなり、遙か離れた物体の化学成分を分析する。Vučkovićチームは、ある種の量子コンピューティングのソリトンの潜在性に特に関心を持っている。ソリトンは、生まれると直ぐに、高度にエンタングルしていると予測されているからである。

チームのプラットフォーム、量子的視点からそれを研究する能力で、ナノスケール・量子フォトニクスLabの研究者は、次に何ができるかについて先入観を持たないようにしている。アイデアリストの上位付近には、量子エンタングルメントを確実に証明するシステムについて計測を行う可能性がある。

(詳細は、https://news.stanford.edu)