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オンチップ光操作用に設計された周波数変換Add/Dropフィルタ

October, 26, 2021, Washington--ボストン大学の研究チームは、光電変調光モジュールベースで周波数変換Add/Dropフィルタを開発した。新しい種類のフィルタは、オンチップ光操作向けに重要な新しい道を開く可能性がある。

ボストン大学、Hayk Gevorgyanは、その新しい研究をFrontiers in Optics + Laser Science Conference (FiO LS)バーチャル会議で発表する。

Add/Dropフィルタは、他のチャネルを乱すことなく、個別の光チャネルをAdd/Dropするために利用される。これらのフィルタは、一般に光通信で利用されているが、量子情報処理、光ニューラルネットワークなど他のアプリケーションでも重要である。時不変系の一例であるので、それらは、光チャネルをAdd/Dropするが、その波長は変わらない。新しいフィルタの重要な特性は、Add/Dropされる光信号の周波数を変える機能が追加されていることである。

「これは、光チップデザイナーのツールボックスにおける基本的に新しい構成要素である。シリコンチップファンドリプロセスでそれを実行したので、チップ上にもっと多くの複雑なシステムを構築する際に他舎が利用することが可能である。この新しい周波数変更フィルタコンセプトにより、チップ上で波長チャネルの操作が容易になり、データ通信における波長の混雑を管理することができる。しかし、量子コンピューティング向けにフォトンを使った新しいタイプのビームスプリッタも可能になる」(Gevorgyan)。

その新しいフィルタは、以前の研究に立脚している。そこでは、チームは、周波数変換フィルタを開発した。これは、変更したドロップポート応答パスバンドを作るデバイスに、マイクロリング変調器とリニアフィルタを組み合わせていた。この設計に含まれるのは、2つのアクティブマイクロリング共振器と1つのバス導波路の結合。スルーおよびドロップポートは、相互に周波数変換されるが、それらは同じ物理的導波路ポートを共有した。アプリケーションによっては、空間的に信号を分離するためにリニアフィルタリングが必要になる。

新しい研究では、チームは二次周波数変換Add/Dropフィルタを作製。これは、別個の導波路ポートにマップする周波数ポートを備えている。デバイスは、電気-光位相シフタに組み込まれた2つの結合マイクロリング共振器と両方のリングに結合された2つの導波路をもつ。全4結合は、同じ結合力が特徴である。

その新しいデバイスをテストするためにチームは、まず、電気信号を印可しないで、異なるポート間のパッシブ光信号伝送を計測した。次に周波数変換応答を計測し、デバイスが、それぞれの周波数からシフトしたフィルタパスバンドを示すのを確認した。チャネル間クロストークは、40dB以下だった。これは、熱光学位相シフタを使って波長の位相遅延を注意深く調整したためである。

「これら初の成果は励みになるが、挿入損失がいささか高い。これまでに実証した最小損失は13dB。通常フィルタと同様である。データ通信の実用的なアプリケーションを見つけるには、周波数変換フィルタは、挿入損失が5dB以下でなければならない。これは、デバイスに使われているp-n接合位相シフタの効率、スピードと伝搬損失を最適化することで可能になる。量子アプリケーションには、要件は、さらに厳しく、0.5dB以下の挿入損失が目標である。キャリアプラズマ分散効果の本質的な損失のために、そのような効率は、p-n接合位相シフタを使っては達成不可能であると考えている。しかし、LN、チタン酸バリウム、シリコン有機ハイブリッドなどの材料プラットフォームの実装により、そのようなアプリケーションも可能になる可能性がある」と同氏はコメントしている。