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フジツボやムラサキイガイからヒントを得た水中接着剤

Silk Glue Model Airplane

August, 27, 2021, Medford--シルクタンパク質は、海の生き物が使用するのと同じような繊維、架橋、鉄錯体を形成する。
 タフツ大学のエンジニアは、強力に結合する甲殻類からヒントを得た新しいタイプの接着剤をAdvanced Scienceに発表した。

蚕から採った繊維状シルクタンパク質から、チームはフジツボやムラサキガイ接着剤の主要な特性を初めて複製できた。これにはタンパク質フィラメント、化学架橋、鉄結合が含まれる。結果は、水中でも乾燥条件と同様に機能し始める強力な非毒性接着剤であり、現在、市販されているほとんどの合成接着剤よりも強力である。

フジツボは、タンパク質でできた強力なセメントを分泌する。これは、表面に固定するポリマになる。フジツボセメントポリマのタンパク質は、そのアミノ酸鎖をβシート(平坦な表面を示すジグザグ配置であり、ポリマの次のタンパク質に強力な水素結合を形成する機会が多い、あるいはポリマフィラメント付着している表面)に折り畳む。

自然が利用するこれら分子結合の全てからヒントを得てOmenettのチームは、その複製作業に取りかかった。蚕の繭から抽出したシルクフィブロインタンパク質の化学でチームは専門技術を利用した。シルクフィブロインは、フジツボセメントタンパク質の形状と結合特性の多くを共有している。これには、大きなβシート面をアセンブルする力が含まれる。研究チームは、ポリドーパミン、その長さに沿ってカテコールの架橋を示すランダムポリマを加えた。これは、その結合フィラメントの架橋にムラサキガイが利用する場合とそっくりである。最後に、接着力は、塩化鉄で接着剤を硬化することで大幅に強化される。これは、カテコール全体で結合を保証するものであり、正に自然のムラサキガイの接着剤と同じである。

「シルクフィブロイン、ポリドーパミンと鉄の組合せが、これら非常に強力なフジツボとムラサキガイ接着剤接合と架橋の同じ階層をもたらす。われわれは、顕微鏡下でその自然の対応物のようにさえ見える接着剤を実現した」(Marco Lo Presti)。

シルクフィブロイン、ポリドーパミン、鉄イオンによる硬化の酸性条件が適切にブレンドされていることは、その接着剤を水中で機能させるために極めて重要であり、剪断力に抵抗して2.4 MPa(メガパスカル、1インチ平方あたり約350ポンド)の強度に達した。それは、ほとんどの既存実験および商用接着剤よりも優れている。ただし、最強2.8Mpa水中接着剤にはわずかに劣る。しかし、この接着剤は、非毒性、全て自然の材料で構成されているという付加的利点がある。また、その結合達成にわずか1-2mgs/インチ、数滴が必要なだけである。

(詳細は、https://now.tufts.edu)