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メタマテリアルをインクジェットプリンティング

July, 8, 2021, Medford--タフツ大学のエンジニアは、マイクロ波エネルギーと相互作用する時に普通ではない方法の挙動を示す材料をより効率的に製造する新方法を開発した。
 これは、通信、GPS、レーダー、モバイル機器、医療機器に実装できる可能性がある。メタマテリアルとして知られている材料は、「あり得ない材料」とも言われている。それらが理論的に、物体の周辺でエネルギーを曲げて、それらを見えなくしたり、エネルギー転送を集束ビームに集中、あるいはカメレオンののように吸収を再構成、様々な周波数範囲の伝送を再構成できるからである。

Nature Electronicsに発表されたイノベーションは、低コストインクジェットプリンティングを使ってメタマテリアルを構築し、その方法を広く利用できるように、またスケーラブルにする。同時に、大きな順応性のある表面への適用、あるいは生体環境との整合力などの利点を提供する。有機ポリマを使って、メタマテリアルの特性を電気的に「調整する」ことも、初めて証明された。

電磁メタマテリアルやメタサーフェス(2D材料)は、電磁波と特別な仕方で相互作用する複合構造である。材料は、反復パタンで注意深く整列された微小な構造でできている。それらが影響を与えるエネルギーの波長よりも小さな構造である。規則的構造は、固有の波相互作用力を示す。それにより普通ではないミラー、レンズ、フィルタの設計が可能になる。これらは、従来の材料から得られる可能性を超えて波を阻止、強化、反射、透過、あるいはブレンドすることができる。

タフツ大学のエンジニアは、基板に導電ポリマを使ってメタマテリアルを製造し、マイクロ波共振器を実現するために電極の特殊パタンをインクジェットプリンティングした。共振器は、通信デバイスで使用される重要なコンポーネントである。吸収あるいは透過のいずれかのエネルギー周波数を選択フィルタリングするために利用できる。プリントされたデバイスは、電気的に調整して、その変調器がフィルタリングてきる周波数範囲を調整する。

マイクロ波スペクトルで動作するメタマテリアルデバイスには、通信、GPS、レーダー、モバイルデバイスなど幅広いアプリケーションがある。そこではメタマテリアルは、その信号感度と透過パワーを大幅に強化できる。研究で作製されたメタマテリアルは、医療デバイス通信に適用可能である。薄膜有機ポリマの生体適合性質により、酵素結合センサへの組込が可能だからである。一方、その本質的な柔軟性によりデバイスは、人体上あるいは内部での利用に適した順応性のある表面に形作られる。

「われわれは、電磁スペクトルのマイクロ波領域で動作するメタサーフェスとメタデバイスの特性を電気的調整できることを示した」とタフツ大学工学部Frank C. Doble教授、 Fiorenzo Omenettoはコメントしている。「われわれの研究は、複雑で高価な材料と製法に大きく依存する現在のメタデバイス技術と比較して将来性のある一歩を示している」。

研究チームが開発したチューニング戦略は、量産拡張性のある、プリンティングやコーティングなどの技術により様々な基板に加工、堆積できる薄膜材料に完全に依存している。基板ポリマの電極特性を調整できることにより、研究チームは、遥かに広いマイクロ波エネルギー、従来のノンメタマテリアルで可能(<0.1GHz)なよりも遥かに高い周波数(5GHz)でそのデバイスを動作させることができた。 ナノメートルスケールの波長を持つ可視光向けのメタマテリアルの開発は、まだ初期段階である。そのスケールで基板構造の微小なアレイを作る技術的課題のためである。しかし、マイクロ波エネルギー向けのメタマテリアルは、センチメートルスールの波長であり、通常の製造技術の分解能を受け入れることができる。研究チームによると、インクジェットプリンティングを使う製法、薄膜導電性ポリマへの他の堆積法が電磁スペクトルのより高い周波数で動作するメタマテリアル限界のテストを始めることができる。 「この研究は、初期段階にすぎない。多分、われわれの概念実証デバイスは、有機電子材料やデバイスが、全ての電磁スペクトルで、再構成可能メタマテリアル、メタサーフェスでどのように首尾よく利用できるかについてのさらなる探求を奨励するものである」と論文の筆頭著晋、以前のポスドクフェロー、現スタンフォード大学。Giorgio Bonacchiniはコメントしている。
(詳細は、https://now.tufts.edu)