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新しいフォノンレーザ設計を開発

June, 22, 2021, Moscow--HSE Tikhonov Moscow Institute of Electronics and Mathematics (MIEM HSE)のKonstantin Arutyunov教授は、中国の研究者と共同で、グラフェンベースのメカニカルセンサを開発した。そこでは、音響エネルギー量子、つまりフォノンのコヒーレント放出が誘導される。そのようなデバイスは、フォノンレーザと呼ばれており、情報処理、古典的および物質の量子センシングに広いアプリケーションの可能性がある。研究成果は、Optics Expressに発表された。

電磁スペクトルの量子、フォトンとの類比を利用すると、音響エネルギー、フォノン粒子も存在する。実際、これらは人工的に物理学に導入された準粒子であり、物質の結晶格子の振動に対応している。

物質によっては、光を照射すると、同じ波長、位相、偏光のフォトンを放出するものもある。このプロセスは、誘導放出と呼ばれ、1世紀以上前にアルバート・アインシュタインが予言したもので、レーザの基礎である。最初のレーザは、60年前に作製され、今では、様々な分野でわれわれの生活にしっかりと根付いている。

同様のフォノンの放出に関わる類似のプロセスが、フォノンレーザ、つまりsaserデバイスの根底にある。実際、それはレーザと同時期に予言されたが、長期間、実験的実現の展開は極めて少なかった。また、そのいずれも業界では普及しなかった。

マグネシウムイオン、半導体、マイクロキャビティを持つ複合材、電気機械共振器、ナノ粒子、その他の物質とシステムが過去10年でフォノンレーザのアクティブ媒体として用いられた。以前の研究と異なり、現在の研究はグラフェンを使ってコヒーレント音響励起を作る。グラフェン固有の特性により、そのような共振器は、広く利用される可能性がある。

グラフェン共振器は、マイクロリソグラフィで作製された。感光性ポリマ膜がシリコン基板上に堆積される。UV光を使い、一定の構造を基板上に描き、次にこれが、プラズマ処理により、マイクロキャビティの反復システムを形成する。処理された基板は、グラフェン層で覆われ、この「ドラム」システムが、共振器のように動作する。つまり、一定の周波数で刺激されると外部振動を増幅する。

そのような「ドラム」に特定波長のレーザ光を照射すると、フォトンがシリコンバッキングとグラフェンの間で繰り返し反射され、これによって適切な周波数の機械的振動を生み出す光キャビティが形成される。

「実験的に、われわれはナノ構造を調べた。それは、炭素の単原子層、つまりグラフェンでできた固定膜である。原子、つまりフォノンの振動、フォノンは、外部の光照射を受けることで、その中で活性化される」(Konstantin Arutyunov)。「研究は継続され.る、超微小物体の物理学でも非常に関心が高く、新しい世代の量子オプトメカニカルセンサやトランスデューサを実現する可能性があるからである」と同氏は話している。