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拡大反射・縮小反射・散乱鏡を自在に切り替える鏡の作製に成功

June, 17, 2021, 福岡--九州大学大学院システム情報科学研究院(興雄司教授・吉岡宏晃助教・中窪奎喬大学院生)、工学研究院応用化学部門(石松亮一助教)、ノースカロライナ州立大学(Michael D. Dickey教授他)の国際共同研究チームは、光学・電気化学・分析化学の分野を跨ぐ融合研究として、液体金属の表面を、反射状態と散乱状態の間で動的に切り替える方法を開発した。
 液体金属は、金属としての電気的、熱的、光学的特性と、液体ゆえの流動性を併せ持っているため、光学素子として応用を考える研究はこれまでも行われてきた。チームは新しいアプローチとして、電気による酸化・還元反応を光学面の自己形成の観点で再評価した結果、光学部品の製造に一般的に必要とされる光学的コーティングや研磨の工程を必要とせずに、切り替え可能な反射面・散乱面を動的に形成することに成功した
 この成果で、自由な凹面・凸面に加え散乱面も即座に形成できるミラーを将来的には実現できる。また、そのミラーはマイクロ構造でもウイルスや汚染物質検出のためのポータブルな光分析チップに応用できる見込である。長期的には、このような自己形成技術は、通常研磨が必要とされる光のシステムを、いわゆる3Dプリンタの様な自動製造手法で作製することができるような簡易製造装置の重要な技術になることが期待される。
 研究成果は、2021年6月14日(月)公開のアメリカ光学会(OSA, Optical Society of America)のOptical Materials Express誌に当学会の公式ニュースリリースとともに掲載された。
(詳細は、https://www.kyushu-u.ac.jp/)