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リバプール大学、トーフ成分が太陽光パネル製造を変革

July, 1, 2014, Liverpool--トーフ(豆腐)とバスソルトを作るのに使われる化学物質が、太陽電池作製に使われる毒性が強く高価な物質を置き換えることができる。
 塩化カドミウムは現在、世界中の何百万もの太陽パネルで使用されている太陽電池技術の重要成分である。この溶けやすい化合物は毒性が強く、製造コストが高い。製造中に作業者を守るために高度な安全対策が必要であり、パネルが不要になると特別な廃棄が必要になる。
 リバプール大学の研究者が、これを塩化マグネシウムで置き換えられることを発見した。塩化マグネシウムは海水から抽出し、すでにトーフ、バスソルトなどの製品や、道路の除氷に使われている。
 安全であり、グラムあたり0.001ドルと安価($0.3/グラムと比較)である。
 同大学の再生可能エネルギーStephenson研究所の物理学者Dr Jon Major氏が研究を行った。「再生可能エネルギーが化石燃料と競合するには、コストが下がらなければならない。すでに大きな前進が見られるが、この論文の成果はさらにコストが下がる可能性を示している」と同氏はコメントしている。
 現在製造されている最も安価な太陽電池は不溶性カドミウム・テルル(CdTe)薄膜をベースにしている。単独では、これらの電池は2%以下の太陽光しかエネルギーに変換できない。塩化カドミウムを加えることで変換効率は15%を超える。
 リバプールの研究は、塩化マグネシウムでも同程度の効率が得られることを示した。
(詳細は、www.liv.ac.uk)