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新しいH2020プロジェクトINSPIRE、InP on SiN PIC

May, 26, 2021, Duesseldorf--新しいH2020プロジェクトINSPIREは、ウエファスケールマイクロトランスファプリンティング技術により、InPフォトニクスの最高のオプトエレクトロニック効率とSiNフォトニクスの最小光損失を単一のプラットフォームに統合することで光集積回路技術を変革する。

主要なフォトニック集積プラットフォーム、シリコン、窒化シリコン(SiN)あるいはインジュウムリン(InP)ベースは、現在成熟しており、例えば、インターネットを可能にすることで、実世界にその影響を与えている。センサなど、他の分野における広範な影響の可能性は明らかである。しかし、単一プラットフォーム内の性能トレードオフが、その採用を制約することがある。中でも注目すべきは、ハイパフォーマンスファイバセンサにおけるアプリケーションである。例えば、インフラストラクチャモニタリング、マイクロ波信号処理、レーダーシステム向けは、低雑音動作を必要とする。すなわち、レーザ、変調器、フォトディテクタなどクラス最高のアクティブと、超低損失導波路伝搬の組合せが必要になる。「両分野のベスト」アプローチを採用するプラットフォームの組合せが必要になる。スケーラビリティ製造容易性を確実にすることで、この要求の厳しいアプリケーション分野への大きな影響が見込まれる。

ウエファスケールマイクロトランスファプリンティング技術を利用するプラットフォームにより、高性能III-Vオプトエレクトロニックコンポーネント、例えば、Cバンドで動作するInPベース半導体光増幅器(SOA)、高速変調器やフォトディテクタを、フィルタや遅延線のようなSiNプラットフォームの低損失パッシブ機能と統合できる。200-㎜シリコンウエファへのマイクロトランスファプリンティング集積により、SiNフォトニック集積回路上にIII-Vデバイスの高スループット集積が可能になる。これは、ローコストとスケーラビリティのカギとなる。広範な量産市場への影響可能性を示すために、INSPIRE技術を3つの利用例で評価される。分布ファイバセンシング読み出しユニット、マイクロ波フォトニックRFパルスジェネレータ、およびデータセンタスイッチファブリック。III-Vオプトエレクトロニックコンポーネントのコンパクトモデルを開発することで、設計者は幅広いアプリケーションにこのプラットフォームを活用できるようになる。
(詳細は、https://www.photonics21.org)