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NC State、金ナノ粒子プラズモン結合、熱センシングの可能性

Tracy-Plasmonic-HEADER

April, 21, 2021, Raleigh--NC Stageの研究チームは、一群の金ナノ粒子を埋め込んだ伸びる形状記憶ポリマが、そのプラズモン結合を変え、所望の光学特性を生み出すことを実証した。その材料の1つの潜在的なプリケーションは、光学特性に依存して物体あるいは環境の熱履歴を追跡するセンサである。

問題になっているのは、金ナノスフィア(微小球)を埋め込んだ伸ばすことができるポリマ。その材料を加熱して伸ばし、続いて室温に冷却することで、その材料は伸びた形状を無期限に保持する。120℃に再加熱すると、その材料は元の形状に戻る。

しかし実際に興味深いことは、金ナノスフィアが、そのポリマに完全に分散していないことである。そうではなく、クラスタを形成し、その中で表面プラズモン共鳴が結合する。これらプラズモン結合ナノ粒子は、それら相互の近接度に依存してシフトする光学特性を持つ。つまり、伸展がその複合材料の形状を変えるときに、光学特性が変わるのである。

「その材料によって吸収される光のピーク波長を評価すると、伸びた方向に対して光が平行または垂直に偏光しているかどうかにより大きな差がある。伸びた方向に対して平行に偏光した光では、その材料を伸ばせば伸ばすほど、吸収される光はますます赤にシフトする。伸びる方向に対して垂直に偏光した光では、ブルーシフトがある」(Joe Tracy)。

「形状記憶ポリマは、室温でその形状を維持しているが、予測可能な仕方で元の形状を回復する。これは、それが受けた温度に依存する」(Tobias Kraus)。

特に、一度、元の長さの140%以上伸びると、それが元のサイズにどの程度縮んだかを計測することで、そのポリマがその時に受けた上限120℃までの最高温度が分かる。さらに、プラズモン結合ナノ粒子であるので、この変化は、材料の光学特性の計測によって間接的に計測できる。

「実用的観点から、これにより光学的熱履歴センサを作ることができる。光を使って材料がどの程度熱くなったかを知ることができる。熱履歴センサの重要なアプリケーションは、熱による大きな変化に感度がある材料の出荷と蓄積の品質、安全性の確認である。われわれは金ナノ粒子のプラズモン結合に基づいたアプローチを実証した」(Joe Tracy)。

そのセンサコンセプトは、実験的に開発されたが、研究者は金ナノスフィアクラスタの構造、延伸時にクラスタがどのように変わるかの理解向上に計算モデリングも利用した。プラズモン結合の力は、「プラズモンルーラ」として知られるナノスフィアの間隔に関連している。

「われわれのシミュレーションに基づいて、プラズモン結合ナノ粒子間の距離を、その光学特性から推定できる。この比較は、プラズモン結合ナノ粒子に基づいた将来のポリマナノ複合材料の設計に有益である」と論文の共著者、NC State物理学教授、Amy Oldnburgはコメントしている。

(詳細は、https://news.ncsu.edu)