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デューク大学、ソフトロボットトンボ、環境破壊を知らせる

April, 21, 2021, Durham--デューク大学のエンジニアは、電気不要、完全ソフトロボット、DraBotを開発した。これは、空気圧、マイクロアーキテクチャ、自己回復ヒドロゲルを使い、pH、温度およびオイルの変化を見る。

これは、トンボのような形状の完全にソフトなロボットであり、水を切って飛び、pH、温度、油の存在など環境条件に反応する。原理立証デモンストレーションは、幅広い問題の潜在的な兆候をモニタリングするためのより先進的で自律、長期環境監視への先駆となる。
 研究成果は、Advanced Intelligent Systemsに発表された。

ソフトロボットは、その多様性のために業界では成長トレンドになっている。ソフトな部分が、金属あるいはセラミックコンポーネントでは損傷を与えるような生体組織など繊細な物体を扱うことができる。ソフトボディは、ロボットが浮かんだり、ラーメンフレームなら詰まるような狭い空間に無理に入り込む際に役立つ。

その拡大する領域は、デュークの生体医用工学、機械工学、材料科学、整形外科教授、Shyni Vargheseが考えついた分野である。

2012年、同教授の研究室は、pHの変化に瞬時に反応する自己回復ヒドロゲルを作製した。それがヒドロゲルの亀裂であろうと、それで「ペイントされた」2つの隣接部分であろうと、酸の変化によりヒドロゲルは、新たな結合を形成する。それは、pHが元のレベルに戻ると、完全に元に戻ることができる。

同教授の研究室のUng Hyun Koの助けを借りて、Kumarはハエをベースにしたソフトロボットの設計を始めた。何度か繰り返した後、空気圧で制御できるようにした内部マイクロチャネル網で設計されたトンボの形状に落ち着いた。

研究チームは、シリコンをアルミニウムモールドに流し込んで、それをベーキングすることで、長さ約2.25インチ、ウイングスパン1.4インチの身体を作製した。チームは、ソフトリソグラフィを利用して、内部チャネルを作り、フレキシブルシリコンチュービングで接続した。
DraBotの誕生である。

「エレクトロニクスなしで自己アクチュエータだけを使って長距離でDraBotを空気圧制御に反応させることは難しかった。それは、間違いなく、最も難しい部分だった」とKoは話している。

DraBotは、その翅に入ってくる空気圧を制御することで機能する。マイクロチャネルが空気をフロントウイングに送り込み、そこではバックウイングに直接開けた一連の孔から空気が逃げる。両方のウイングが下向きになると、エアフローはブロックされ、DraBotは、どこへも行けない。しかし、両方のウイングが上向きになると、DraBotは前に進む。

制御エレメントを追加するためにチームは、DraBotの身体近くの各バックウイングの下にバルーンアクチュエータも設計した。それが膨らむと、バルーンはウイングを上向きにカールさせる。どのウイングが上か、下かを変えることで、研究者はDraBotにどこへ行くかを指示する。

「DraBotを制御できて満足しているが、それは生物に基づくものである。生物は、独自に動き回るのではなく、その環境に反応するのである」(Kumar)。

自己回復ヒドロゲルが登場するのはそこである。1セットの翅をそのヒドロゲルで塗ると、チームはDraBotを周囲の水のpHの変化に反応するようにできた。水が酸性になると、前の翅が後の翅と結合する。指示通りに真っ直ぐ飛ぶ代わりに、その不均衡によりロボットは円運動する。pHが正常レベルに戻ると、ヒドロゲルは“治癒せず”、結合した翅が分離し、DraBotは、再び指示に完全に反応するようになる。

それの環境認識を強化するために、チームは、翅の下のスポンジを活用し、翅に温度に反応する材料をドープした。DraBotが、表面に油が浮いている水面をスキムすると、スポンジが油を吸収し、色が油に類似した色に変わる。水が非常に熱くなると、DraBotの翅は赤から黄色に変わる。

研究チームは、その種の計測が、将来の環境ロボットセンサで重要な役割を担うと考えている。pHへの反応は、淡水の酸化性を検出できる。これは、いくつかの地理的に敏感な地域に影響を及ぼす深刻な環境問題である。油を吸収する能力は、そのような長距離スキミングロボットを石油流出の早期検出の最適候補者にする。温度による色の変化は、水中生物の数の減少につながる赤潮の兆候やサンゴ礁の白化の発見に役立つ。

チームは、概念実証を改善する多くの方法も考えている。ワイヤレスカメラ、固体センサは、DraBotの能力を強化する。オンボード推進剤の形を作ることで、同様のボットを配管材料から解放する際に役立つ。

「翅の制御に空気圧を使う代わりに、エネルギーを生成するある種の合成生物学の利用も考えられる。それは、全く違う分野であるので、何が可能かを潜在的な協力者と話す必要がある」とVargheseはコメントしている。

(詳細は、https://pratt.duke.edu)