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結晶格子の運動をピコメートル精度で追跡することに成功

March, 8, 2021, 東京--東京大学大学院新領域創成科学研究科、産総研・東大 先端オペランド計測技術オープンイノベーションラボラトリ(産総研-東大OIL)、および高輝度光科学研究センターの研究グループは、大型放射光施設SPring-8 BL39XUにおいて、回折X線ブリンキング法を用いて、X線光化学反応中に急速に変化するハロゲン化銀、および生成された金属銀の結晶1粒子の超微細構造の動的変化(ダイナミクス)を測定することに成功した。
 ハロゲン化銀および金属銀の時分割X線回折像から、X線回折輝点の動きが個々の結晶粒子の傾斜(倒れこみ)運動・回転運動、格子構造変化を表すことがわかった。これら物理特性を反映した回折強度の時間変化について、独自に考案した1ピクセル(画素)自己相関解析法(Single-pixel Autocorrelation Function : sp-ACF、による粒子運動分析を行った結果、熱処理前後のハロゲン化銀、および金属銀において、明確な運動の差を検出しました。多結晶材料の局所的構造ダイナミクスを特徴づける新しい計測手法を実現した。

多結晶材料の構造は、これまでX線回折測定を利用して数百万個におよぶ粒子集合体の平均的な性質を調べることによって行われてきた。しかし、機能発現に伴う材料物質の局所的環境や界面構造、構造的特徴に関連した微結晶粒子の「動き」を直接観測することはできなかった。

研究成果は、Scientific Reportsオンライン速報版で公開された。
(詳細は、https://www.aist.go.jp)