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DARPA、コンパクトな光周波数コム

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November, 19, 2020, Arlington--光周波数シンセサイザは、精密で安定した周波数でレーザビームを出力するシステムであり、様々な科学的応用で非常に重要であることが証明されている。例えば、宇宙探査、ガスセンシング、量子システムの制御、高精度LiDARなど。前例のないパフォーマンスであるが、光周波数シンセサイザの利用は、主に実験室設定に制限されている。そのコンポーネントのコスト、サイズ、消費電力のためである。これらの障害を低減して広く利用できるようにするためにDARPAは2014年にDirect On-Chip Digital Optical Synthesizer (DODOS)プログラムを立ち上げた。プログラムのカギは、必要なコンポーネントの微小化、コンパクトなモジュールへの組込みである。これにより新たなアプリケーションが解放され、同時にその技術の普及が可能になる。

その目標達成のためにDODOSは、マイクロチップ内に光を蓄積する微小構造、マイクロ共振器の進歩を活用し、コンパクトな集積パッケージで光周波数コムを実現しようしている。周波数コムは「ティース」アレイが十分に広いと、ノイズを除去する画期的な技術が可能になり、コムは、正確な周波数レファランスを必要としているシステムに魅力的なオプションとなる。

最近まで、マイクロ共振器で周波数コムを作ることは、複雑な作業であった。高度な制御方式、専用回路、また時には動作を慎重に観察して微調整する専門家学者を必要としたからである。これは主に、マイクロ共振器の高感度特性によるものである。コムのON/OFFのためにレーザ入力による特別な動作周波数で完璧な光量を必要とするので、コヒレントつまり安定したコム状態の生成は例外なく保証される分けではなかった。

UCSBの学術研究チームによってNatureに発表された新しい成果は、この条件を完全に変えている。レーザとマイクロ共振器を保持する2つのマイクロチップを密接に接続することによりチームは、2つのデバイが相互の動作に強く影響を与えるようにすることができた。この簡素化された構造で、マイクロ共振器は、コム生成に必要な正確な条件にレーザをチューニングするフィードバックを返し、特別な「ソリトン」モードで動作させることができた。したがって、光周波数シンセサイザに必要な広いコム「ティース」アレイを特徴とすることになる。

将来の展開に極めて重要なことであるが、研究チームのデモンストレーションは非常に使い勝手がよいことも示している。システム設計で入念な選択がされているため、レーザにスイッチを入れるだけでコムは自動的に始動する。研究チームが考案した「ターンキー」動作が、特殊機能を実行するコムを必要とするシステムの実装を簡素化する。通常はデバイス間に必要とされる特殊なエレクトロニクスとオプティクスを除去することにより、その簡素化された構造はサイズ、パワー、コスト要件を低減し、併せて環境および温度擾乱に対してコムをロバストにしている。

(詳細は、https://www.darpa.mil)