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フレキシブル、リサイクル可能オプトエレクトロニクス、一歩前進

October, 20, 2020, Brisbane--Exciton Scienceによると、オーストラリアの研究チームは、リサイクル可能電極の新タイプの強い可能性を実証した。これらは、安価な太陽電池、タッチスクリーン、ウエアラブルe-スキン、次世代の反応が速いウインドウに使える。

これらの材料は、簡素で、コスト効果が高い製造プロセスで造られており、ITOなど、従来の透明導電性酸化物を置き換える。これは、ほぼすべての薄膜太陽電池、ラップトップスクリーン、スマートフォンディスプレイに必要なコンポーネントであるが、希少性により着実に価格が上昇しており、その脆い性質により本質的な制約がある。

安価、高効率PV太陽電池、コンピュータディスプレイやスマートフォンタッチスクリーンだに加えて、長期的には家庭のエネルギー料金削減となる。その電極は、スマートウインドウ製造で使える可能性がある。これは、電気的に色を変え、不透明にも透明になる。

Exciton Science ARC Centre of ExcellenceのDr Eser Akinogluは、「その材料の性能は優れており、90%を超える透過率、高い電気伝導性は、ITOベンチマークに匹敵する」とコメントしている。

その研究の潜在的な商用アプリケーションを考えると、「原理的に、この技術を工業的ロールツーロール(R2R)プリンティングに組みこむことができなければならない」と同氏はコメントしている。

クイーンズランド大学、Exciton ScienceのARC Centre of Excellenceの研究者によると、いわゆるナノスフィアリソグラフィ技術を使って達成された堆積法は、材料の所望の組合せを気化させてナノスケールパタンにする必要がある。

このアプローチで造られた誘電体/金属/誘電体(D/M/D)ナノメッシュ電極は、精密制御穴サイズ、配線幅、均一な穴分布を持ち、高透過率、低シート抵抗(電圧損失を最小化)、傑出した曲げ耐性を実現している。

クイーンズランド大学、Dr. Tengfei Qiuは、「われわれはD/M/D構造をナノメッシュシステムに組み込むことにより、金属ナノメッシュのシャドー領域を高い透明性にする戦略である。D/M/D層構造のナノメッシュ透明膜は、これまでに研究されていなかった。簡素な、コスト効果の高いナノスフィアリソグラフィ技術を適用して、多様な層状ナノメッシュ材料を製造することができる」と話している。

また、あるフレキシブルエレクトロクロミックアプリケーションの場合、その電極はリサイクル可能性を実証しており、確立された製造材料やプロセスの考えられる持続可能な代替として、そのメカニズムの資質を強めている。

Dr Akinogluは、このリサイクル可能な特徴について、「エレクトロクロミックウインドウのようなデバイスを作るなら(寿命が来ると機能が悪化するかもしれない)、それを分解して、電極をフラッシュリンスし、別のデバイスにそれらを再利用できる」とコメントしている。

研究者の次のステップの一つは、この研究で示された可能性を探求し、もっと大きなスケールで同様の結果を達成することである。長期的には、商用実行可能な同じ結果を達成することである。

「透明性を高くしたくし、シート抵抗を低くし、機械歪耐性や柔軟性を高くしたくなる」
「また、それを大面積、低コストで製造できるようにしたい」と同氏は話している。

(詳細は、https://excitonscience.com)