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MIT、集積光波エレクトロニクスを開発

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September, 8, 2020, Cambridge--MITの研究者が、超高速光場の位相を検出する集積光波電子回路を開発した。
 振動する光波は、ほとんどのセンサよりも遙かに高速に反応する。DVRでは、太陽電池、あるいは赤外フォトディテクタが遠隔からの信号受信に使われているが、これらは光が出す総エネルギーを検知できるだけである。光が構成する、素早く振動する電界の微妙な細部を取り出すことができない。基本的に全ての商用光センサは、この同じ問題に悩まされている。それらはマイクロフォンのように動作するが、それは群衆が叫んでいる(あるいは囁いている)ことを伝えるだけで、個別の言葉は一つも理解できない。

しかし、過去数年、研究者とエンジニアは、光が出す総エネルギーではなく、光場自体を感知する巧妙な技術を考案しているが、必要なタイミング精度が非常に短く、数フェムト秒なので、これは難しい。結果的に、これらの技術に必要な装置と費用は膨大になる。また、このような研究は、わずかな数の特殊研究所に限られている。この能力の幅広いアプリケーションを許容するために必要なものは、コンパクト、製造可能性、使いやすいアプローチである。

Nature Communicationsで、MITエレクトロニクス研究所ポスドクYujia Yangと、カリフォルニア大学デイビス(University of California at Davis)、Deutsches Elektronen-Synchrotron (DESY)、University of Hamburgの研究者は、ナノメートル長スケール回路素子のマイクロチップがアンテナのように動作して、1秒に約100兆回振動する光の電界を収集すると報告している。

その研究により、数サイクル光パルスの電界波形を使う高速信号処理用「光波エレクトロニクス」向けの新たなアプリケーションが可能になる。「われわれは、この技術をベースにした、幅広い新規光デバイス、電子デバイスがあると見ている。例えば、この技術は、遠隔の天体までの距離を確定する、GPS技術に重要な光時計、ガスの化学分析などのアプリケーションに将来影響を及ぼす」とMIT電気工学教授、Karl Berggrenは説明している。

そのデバイスの動作を証明するために研究チームは、まず特殊なレーザシステムを使って光パルスを生成した。これはわずか数光サイクルで構成される光パルスを作るように設計されている。チップ上に、超薄金膜から作った数100の微小なアンテナが作製されたマイクロチップに光を照射した。十分に強力な電気信号を得るためにアンテナは、小さなギャップを持っていなければならない。各ギャップは、1m幅のわずか10億分の10。光がこれらの狭いギャップを通過すると、大きな電界が生じ、一つのアンテナから電子を剥ぎ取り、空中に引き出して次のアンテナに伝える。各アンテナは単独で、微量の電流に貢献するが、アレイのトータル信号はかなり大きく、簡単に計測できる。

(詳細は、https://news.mit.edu)