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設定可能回路技術がシリコンフォトニックアプリケーションを拡張

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June, 4, 2020, Washington--サウサンプトン大学(University of Southampton)の研究チームは、シリコンフォトニックチップ上に電力効率がよく、プログラマブルな集積スイッチングユニットを構築する新しい方法を開発した。その新技術は、一般的な光回路がバルクで製造できるようにし、続いて通信システム、LiDAR回路、あるいはコンピューティングアプリケーションなど、特殊なアプリケーション向けにプログラムできることで製造コストを下げる見込みがある。

「シリコンフォトニクスは、光デバイスや先進的マイクロ電子回路をすべてシングルチップ上に集積することができる。設定可能なシリコンフォトニクス回路がシリコンフォトニクスのアプリケーションの範囲を大幅に拡大し、同時にコストを下げ、この技術をコンシューマアプリケーション向けに一層有用にすると期待している」とサウサンプトン大学研究チームメンバー、Xia Chenはコメントしている。

Optics Expressでは、Graham Reedをリーダーとする研究チームがスイッチングユニットにおける新しいアプローチを実証している。これは、より大きなチップベース、プログラマブルフォトニック回路作製のための構成要素として使える。

「われわれが開発した技術には、広範なアプリケーションがある。例えば、生化学や医療物質を検出するための集積センシングデバイス実現に使える、また、高性能コンピューティングシステムやデータセンタで利用される接続用の光トランシーバ作製にも使える」とChenは説明している。

消去できるコンポーネント
研究チームは、ゲルマニウムイオンをシリコンにインプラントすることで、グレーティングカプラとして知られる光コンポーネントの消去可能なバージョンを開発しているが、その新しい研究はこの以前の研究に立脚している。これらのイオンは、損傷を誘導する。それが、その領域でシリコンの屈折率を変える。レーザアニーリングプロセスを使い局所的領域の加熱を利用して、屈折率を逆転し、グレーティングカプラを消去する。 

論文では研究チームは、消去可能な導波路や方向性カプラ、コンポーネントを造るために同じゲルマニウムイオンインプラント技術の適用の仕方を説明している。これらは再設定可能回路やスイッチを造るために利用できる。これは、サブミクロン消去可能導波路がシリコンで作られた最初の例を示している。

「われわれは通常、PICの大きな光損失を誘発するものとしてイオンインプランテーションを考える。しかし、注意深く設計された構造、また適切なイオンインプランテーションレシピの利用により、妥当な光損失の光信号を伝える導波路を造ることができる」とChenは話している。

プログラマブル回路の構築
チームは、方向性結合器と1×4および2×2スイッチング回路を設計し、サウサンプトン大学コーナーストーン製造ファンドで製造することで、その新しいアプローチを実証した。レーザアニーリングでプログラミング前後の両方でテストされた様々なチップのフォトニックデバイスは、安定した性能を示した。

その技術は、一回の操作で光導波路のルーティングを物理的に変えるので、プログラムされた構成を維持するために追加のパワーは必要ない。研究チームは、局所的な集積ヒーターを使い、電気的アニーリングは、レーザアニーリングとともに、回路のプログラムに適用できることも発見した。

チームは、ficonTECと言う企業ととも、この技術をラボの外で実用化することに取り組んでいる。これには、レーザおよび/または電気アニーリングプロセスをウエファスケールで適用する方法を開発し、従来のウエファプローバ(ウエファテスト装置)を使う。数100、数1000のチップが自動的にプログラムされるようにすることを狙っている。チームは、現在、レーザおよび電気アニーリングプロセス、ウエファスケールプローバに組み込むことに取り組んでいる。これは、ほとんどの電子-光ファウンドリにある装置で、サウサンプトン大学で現在テスト中である。