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レーザベース技術で印象派の筆使の3D画像を捉える

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May, 29, 2020, Washington--Penn Stateなどの研究チームは、印象派スタイルの油絵の表面と下層細部の両方を捉えるためにOCTを使う新手順を開発した。この情報を使って、詳細な3D再建を行い、鑑賞体験を強化し、視覚障害者に絵画を体験する方法を提供する。

「美術館への来場者は、セキュリティと保護懸念のために絵画を間近で見たり、画家の技術を見ることができない。われわれの新技術で、筆使いなどの細部を回転、拡大して見ることができる3D再建を作ることができる。これは、オンラインクラスに特に役立つ」とPenn State Abington、Yi Yangは話している。

研究チームは、新しい技術をApplied Opticsに発表した。チームは、美術史と保存の専門家と電気と光学エンジニアを結びつけた。

新しいアプローチは、OCTと機械的スキャニングステージおよび新しいソフトウエアを統合している。これによりリアルタイムサンプリング、画像アーチファクトの除去が可能になる。その技術で捉えた情報を利用してサンプルを3Dプリントする。視覚障害の人々が、触れることで、Van Goghの筆の運び、Seuratの作品の点描画法など絵画技術を体験できるようにする。

「超高精細3D情報は、修復家が損傷部位をプリントし、それを元の絵画に付け加えることで損傷作品の修復にも利用できる。また、イメージング技術は芸術作品の細部を高分解能で捉えることができる。これは戦争、テロ、自然災害、盗難、他の大災害など最悪のシナリオでデジタルコピーを保存できる」とYangは説明している。

芸術作品分析にOCTを役立てる
 OCTは、マイクロメートル分解能で画像を捉えることができる非侵襲的イメージンク技術。一般にバイオメディカルアプリケーションに利用されているが、そのイメージング技術は、絵画分析にも有用である。絵画の表面からトポロジカル情報と下位層の構造の両方を同時に捉えることができるからである。

「今日のOCTシステムは、バイオメディカルアプリケーションに最適化されているので、スキャニング範囲に限界があり、そのために大面積からのデータ収集のスピードが大幅に制限される。われわれはロボットスキャニングプラットフォームと先進的OCTシステム、画像処理ソフトウエアを統合し、一般的な商用OCTシステムのスキャニング範囲を超えて絵画のOCTデータを捉えることができるようにした」。

視界を広げるために、ロボットスキャナを利用して捉えた個々のOCT画像はデジタル的にスティッチングされて大面積画像を形成する。このプロセスを改善するためにチームは、この種のデジタルスティッチング中に一般に生ずる歪やその他の画像アーチファクトを除去するソフトウエアを開発した。

研究チームは、独特の印象派スタイルの筆使いを真似た油絵の一部、10×10センチメートルのOCT画像を撮ることでその新技術を実証した。チームは、その絵のスキャンした範囲のデジタル3Dモデルも作成した。

研究チームは、新しいコンセプトを証明したので、ハードウエアとソフトウエアの両方を改善することでそのシステムを最適化する計画である。

スキャンした範囲の3Dデジタル再建を生成した後、ユーザは、その絵画について、筆使いなど、より多くの情報を得るために3Dモデルと情報のやりとりをすることができる。