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Skoltech、オールオプティカルデータ処理

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May, 21, 2020, Moscow--Skolkovo Institute of Science and Technology (Skoltech)ハイブリッドフォトニクス研究所 とUniversity of Sheffield (UK)のチームは、有機分子と光との強力な相互作用の非線形物理学の理解でブレイクスルーを達成した。強力な光物質の相互作用の原理は、超高速、低エネルギーオールオプティカルデータ処理の新しい地平を拓く。研究成果は、Communications Physicsに発表された。

Skoltchのハイブリッドフォトニクス研究所は、有機物質と光との強力な相互作用に基づいた新しいオプトエレクトロニクスのパラダイムに注目している。従来のアプローチとの主な違いは、そのようなシステムの光が、分子の集団電子励起(エキシトン)と強い相関性を持ち、これによってポラリトンと呼ばれる新しい粒子が生まれることである。これら光-物質エンタングル粒子は、光と材料の電子特性の超高速伝搬を制約し、リクイドライト(liquid light:液体光)と呼ばれる非常に珍しい光と物質のハイブリッド形態となる。

「これで世界ががらりと変わるのか。もちろんだ。強力な光と物質の結合は分子の光分解を減速してその寿命を延ばし、光化学反応の経過を変え、フォトンが相互作用できるようになる。フォトンの相互作用によりわれわれは効率的な光信号処理デバイスを開発できる」とLagoudakis教授は説明している。

現在、ファイバオプティクネットワークは膨大な量のデータを扱っているが、光信号を処理したいとなると、光は電気信号に変換され、元に戻される。対照的に、強力な結合原理は、オールオプティカルデータ処理技術に好機を与える、スピードは記録的であり、エネルギー変換効率も優れている。ポラリトニクス分野で、過去10年、目覚ましい成果があり、初の有機ポラリトンレーザから室温超流動、初の有機ポラリトントランジスタの発明までに及ぶ。Skoltechは、この分野で世界的リーダーである。

しかし、目覚ましい進歩にもかかわらず、有機システムにおけるポラリトン相互作用のメカニズムは、ほとんど理解されておらず、学界で熱い議論がされている。ポラリトン相互作用のミステリーが、ついに解決された。Skoltechの研究が、この論争の的になる問題に決定的な答を出している。研究チームは、徹底的な実験研究を行った。それがポラリトン凝縮体に関連する非線形現象の明確な起源を明らかにした。つまり数百、数千に及ぶポラリトンが同じ特性を共有している状態である。

「われわれの実験が示しているのは、確立されたときの、ポラリトン凝縮体のスペクトル特性の急激なシフトだ。これは常に、ポラリトン周波数をさらに高くする。われわれは、これはシステムで起こる非線形プロセスの特質であるとみている。例えば、加熱されたときの金属の温度変化を温度変化を通して計測できる。同様に、周波数シフトの詳細な分析により有機物の非線形性を抽出する」とHybrid Photonics Labs, Dr. Timur Yagafarovは説明している。

徹底的なデータ分析をともなう、包括的な実験研究により、有機分子と光の相互作用の重要パラメータへのポラリトン非線形特性の重要な依存性を確認できた。

研究チームは、隣接分子間のエネルギー転移、有機ポラリトンの非線形特性に対する強力なインパクトを初めて発見した。また、いまでは有機物におけるポラリトンを駆動する基礎的メカニズムを理解している。提案された理論により、いくつかのボラリン凝縮体を単一の回路に結合し、ポラリトン全光信号プロセッサ構築に必要な実験パラメータを見いだすことができる。

基本的な視点から、その新しい知見は、有機物体におけるポラリトン超流動現象の説明に役立つ。

(詳細は、https://www.skoltech.ru)