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UT研究者、レーザを使って腫瘍バイオマーカーをトラップ、検出

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March, 17, 2020, Amsterdam--トゥエンテ大学(University of Twente)の研究者によると、様々な起源の細胞が、血液の細胞外小胞(EVs)の背後に置き去りにされている。ガン患者は、同じような腫瘍細胞を持つが、これらのガンから生まれた細胞外小胞(tdEVs)は、赤血球、血小板、白血球などの他の細胞からのリポタンパク質やEVsの数で圧倒されている。アムステルダムのトゥエンテ大学の研究チームは、レーザで単一のtdEVsをトラップして正確に検出することができた。研究成果は、Journal of Extracellular Vesiclesに発表された。

ラベルなしの検出
ガン診断では、細胞外小胞は、多くの注目を集めている。そのナノサイズ粒子は、すべてのタイプの細胞から自然に放出される。患者の血液に腫瘍から生まれた細胞外小胞を検出すると、ガン治療の効果についての情報が得られる。問題は、患者の血液中のtdEVsの数が、リポタンパク質や他の「正常な」EVsと比べて、非常に少ないことである。「プラズマの他の粒子からtdEVsを区別することは、抗体のようなラベルでさえも非常に難しい。それは、あまり詳細でなく、凝集して偽のtdEVを作ることができるからである」とUT研究者、Agustin Enciso-Martinezは説明している。同氏の方法は、ラベルフリーで、95%以上の精度でtdEVsを検出できる。

固有のフィンガープリント
微小な粒子のトラップに光を利用することでArthur Ashkinは、2018年にノーベル物理学賞を受賞した。UT研究者は光トラッピングの原理を利用した。レーザを使って浮遊状態のシングルtdEVsをトラップし、正確に検出する方法を開発するためである。トラップした粒子から跳ね返る光を計測すると、粒子のトラップに成功したことがわかる。光が粒子から跳ね返り、内部の分子の特性によって、色が微妙に変わる。この変化は計測でき、tdEVsは独自のフィンガープリントを示す。これは、結晶中の他の粒子から、それらを分離するために利用できる。

この技術が、臨床で高信頼に使えるようになる前にさらなる研究が必要である。Enciso-Martinezは、「テスト浮遊で、tdEVs固有のフィンガープリントを示した。現在、前立腺がんの血液で、われわれの方法をテストしている」と話している。血液は、tdEVsと似通ったサイズの非常に多くの粒子を含んでおり、これが特定を困難にしている。また、研究チームは前立腺ガンの小嚢で行ったが、他のtdEVsもテストされることになっている。
(詳細は、https://www.utwente.nl/)