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横浜国立大学、オンチップで光ビームを操作

January, 17, 2020, 横浜--横浜国立大学の馬場教授らの研究グループは、スローライトと呼ばれる現象を利用して、光ビームを自在に操作する半導体チップを開発した。
 従来、使われていた回転ミラーなどを半導体に置き換えることで、小型、軽量、高速、低消費電力、高い自由度、低価格などが可能になる。車載用ライダーセンサなど、幅広い応用が期待される。

研究成果は、国際科学雑誌「Optica」に掲載された。

【研究成果】
光を遅くするスローライト現象を利用することで、光ビームが大きく偏向できることを発見、これを利用した 2 次元光ビーム操作を実現した。
 従来、同様の技術では回転ミラーのようなメカが必要だった。今回の技術は、メカを一切使わずに、光ビームを幅広く偏向できる点で、従来技術とは全く異なる。

【実験手法】
シリコン半導体製造技術を転用したシリコンフォトニクス技術によりフォトニック結晶と呼ばれるナノ構造体を形成し、スローライト現象を発生させ、チップ状の素子を構成した。

同じ半導体チップに光送受信機能を搭載すれば、そのまま指先サイズのライダーとなり、上記の応用のほか、ロボット・ドローン搭載による動作の安全度向上、スマホ搭載による認証やエンタメ、手軽な 3 次元記録、セキュリティセンサなど、幅広い応用が期待される。

(詳細は、https://www.ynu.ac.jp/)