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ガンマ線バーストの電波偏光を初検出

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November, 11, 2019, 仙台--台湾・中央大学の浦田裕次、東北大学の當真賢二、国立天文台の永井洋、高橋智子らを中心とした国際研究チームは、アルマ望遠鏡を使ってはじめてガンマ線バーストの電波残光の偏光の測定に成功した。
 予想よりもはるかに微弱な偏光の検出は、初期宇宙でも発生する宇宙最大の爆発現象であるガンマ線バースト(注)の総エネルギーをさらに大きくする必要があることを示唆している。今回、研究チームは、複数の電波望遠鏡を有機的に連携させることで、はじめて電波残光での偏光の検出に成功し、観測・解析の手法も確立している。さまざまな種類のガンマ線バーストや類似の突発天体に同じ手法を適用させることで、マルチメッセンジャー天文学の進展も期待される。
 この観測成果は、Urata, Toma et al. “First Detection of Radio Linear Polarization in a Gamma-Ray Burst Afterglow”として、2019年10月20日発行の天文学専門誌「アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ」に掲載された。

(注)ガンマ線バースト:
宇宙最大規模の爆発現象であり、ガンマ線で観測される時間が2秒よりも短いものをショート・ガンマ線バースト、2秒よりも長いものをロング・ガンマ線バーストとおおまかに2種類に分類されている。ショート・ガンマ線バーストは重力波が観測されたGW170817/GRB170817のように中性子星などのコンパクト星の合体現象に由来すると考えられている。重力波観測と協調してショート・ガンマ線バーストの電磁波観測をすること(マルチメッセンジャー天文学)で発生源の性質が調べられる。ロング・ガンマ線バーストは、大質量星の爆発現象であることから、宇宙誕生間もないころに作られる第一世代の星からも発生すると考えられており、初期宇宙を探査する道具としてもさらなる観測が期待されている。

(詳細は、http://www.tohoku.ac.jp/)