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自己折り畳みロボット、制約なしのソフトロボットに道

October, 18, 2019, Cambridge--今日のソフトロボットの大半は外部電力と制御に依存して、オフボードシステムに繋留され、ハードコンポーネントを備えている。最近、ハーバードJohn A. Paulson SEASとCaltechの研究チームは、オリガミからヒントを得たソフトロボットシステムを開発した。これは外部刺激に応えて動き、形状を変え、完全に制約を受けないソフトロボットへの道を開くものである。
研究成果は、Science Roboticsに発表された。
 SEASのJennifer A. Lewis, Ph.D.によると、3Dプリントされたモノに活性材を組み込むことで、まったく新しいクラスのソフトロボット材料の設計と製造が可能になる。
 研究チームは、多機能ソフトロボット製でオリガミに注目した。連続的折り畳みによりオリガミは、単一の構造に多数の形状や機能をエンコードする。熱に触れると形状を変える、液晶エラストマとして知られる材料を使い、研究チームは2Typeのソフトヒンジを3Dプリントした。これらは、異なる温度で折り畳み、特定の順序で折り畳むようにプログラムできる。
 「アクティブヒンジを3Dプリントするわれわれの方法では、温度応答に対して、ヒンジが発揮するトルク量、その曲げ角、折り畳み方向を完全プログラムできる。われわれの製法は、これらのアクティブコンポーネントと他の材料の統合を容易にする」とSEASの院生、Arda Kotikianは説明している。
 「ヒンジを使うとロボット機能のプログラムが容易になり、ロボットの形状を変える仕方を制御することが容易になる。ソフトロボットの全体の予測が難しくなる仕方で変形させる代わりに、構造のいくつかの小さな領域が温度変化にどう反応するかをプログラムする必要性だけになる」とCaltech、共同筆頭著者Connor McMahanは説明している。
 この方法を実証するために、研究チームは、繋留されていないソフトロボット“Rollbot.”を含め、いくつかのソフトデバイスを作製した。Rollbotはフラットシートとして始まる、約8㎝長、4㎝幅。200℃程度の高温面に置くと、ヒンジの1セットが折り畳まれ、ロボットは丸くなって5角形の輪になる。
 別のヒンジセットが輪の5つの側面の各々に組み込まれている。高温面に接触すると1つのヒンジが折り畳まれ、輪を次の側面に進める。そこで、次のヒンジが折り畳まれる。高温面を転がり出るに従い、ヒンジは開き、次のサイクルへの準備に入る。
 「多くの既存ソフトロボットは、外部電力や制御システムにつながっている必要がある、また利用できる力の量に制限される。このアクティブヒンジは有用である。ソフトロボットが、繋留が実用的でない環境で動作できるからである。また、そのヒンジよりも何倍も重い物体を持ち上げることができるからである」とMcMahanは説明している。
 もう1つのデバイスは、高温環境に置かれると、ペーパークリップに似たコンパクトな折り畳み形状になり、冷却されると広がる。
 「この繋留のない構造はパッシブ制御が可能である。言い方を換えると、われわれがする必要のある全ては、その構造を特殊温度環境にさらすことである。すると、その構造は、ヒンジのプログラムの仕方にしたがって反応する」とKotikianは説明している。
 この研究は、温度反応にしか焦点を当てていなかったが、液晶エラストマも光、pH、湿度、他の外的刺激に反応するようにプログラムすることが可能である。
 「この研究は、設計された合成物で反応するポリマの組合せがどのように、多様な刺激に反応して自己作動する材料に行き着けるかを証明している。将来、そのような材料をプログラムしてより複雑な仕事ができるようにすることができると、材料とロボットの境界が曖昧になる」とCaltechの機械工学、応用物理学教授、Chiara Daraioはコメントしている。
(詳細は、https://wyss.harvard.edu/)