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光触媒反応中の電子と分子の超高速な動きを世界初観測

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September, 2, 2019, 東京--ベトナム物質科学研究所、大阪大学、東京工業大学の研究グループは、人工光合成に用いられる光触媒分子(Re錯体)が還元剤TEOA溶液中において、光照射後しばらくしてRe錯体へ隣のTEOA分子が近づき、電子を渡す様子を、時間分解THz全反射分光法を用いて、ピコ秒の時間スケールで観測することに初めて成功した。
 この成果は、光触媒反応の詳細な理解とより効率の高い光触媒分子の探索に重要な役割を果たすことが期待される。またこの研究で用いた時間分解THz全反射分光法は、液体中の2つの分子間の位置関係の変化を知ることができるため、光触媒反応プロセスだけでなく、生物・化学分野における反応プロセスの理解に役立つものと期待される。

研究成果のポイント
・人工光合成(光触媒反応)において、時間分解テラヘルツ(THz)全反射分光法を用いて、光触媒分子(レ二ウム(Re)錯体)と還元剤TEOA溶液の分子間相対運動および電荷移動の観測に初めて成功。

・光触媒反応がピコ秒という極めて短い時間の中でどのように起こっているかを直接観測することはこれまで不可能だった。

・光触媒反応における還元剤の役割を解明することで、高効率の光触媒分子の探索が期待される。

 研究成果は、NatuRePublishing Group「Scientific Reports」(オンライン版)で公開された。
(詳細は、https://www.titech.ac.jp)

研究グループ
ベトナム物質科学研究所のPhuong Ngoc Nguyen研究員(研究当時:大阪大学 大学院理学研究科 博士後期課程)、大学院生命機能研究科(理学研究科兼任)の渡邊浩助教、木村真一教授、東京工業大学 理学院 化学系の石谷治教授、玉置悠祐助教