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画期的なカメラで古い星の質量と半径を計測

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June, 18, 2019, Sheffield--シェフィールド大学(University of Sheffield)の研究チームは、1秒に1000を超える画像を撮れる、高速、マルチカラーカメラHiPERCAMで研究を進めており、研究者は、冷えた純矮星の質量と半径を初めて計測した。
 Nature Astronomyに発表された成果によると、研究者は、一般に使用されている星の構造モデルを確認することができた。同モデルは、星の内部構造を詳細に説明するもので、輝度、色、今後の進化についての詳細な予測ができる。
 研究者は、古い星が新しい星よりも金属が少ないことを知っているが、星の構造についてのこの効果は、これまでテストされたことはなかった。古い星(冷たい純矮星と言われることが多い)は、ほのかであり、太陽近傍にはほとんど存在しない。
 これまで、研究者は、質量や半径など星のパラメータを正確に計測できるだけの強力なカメラを持っていなかった。
 HiPERCAMは、1msごとに1枚の写真を撮ることができる。望遠鏡の通常のカメラは、数分に1枚しか撮れない。これにより、研究者は、初めて正確に、星を計測することができた。
 同大学、物理学・天文学部Vik Dhillon教授は、「われわれは、星のサイズを計測することができたので、それが星の構造理論と一致することが分かる。この成果は、どんな他の望遠鏡でもできなかった。これは、星の構造理論を証明しただけでなく、Gran Telescopio Canarias (GTC) に実装されたHiPERCAMの能力も証明した」とコメントしている。
 論文は、HiPERCAMデータを使って初めて公表された。GTCは、ミラー径10.4m、世界最大の光学望遠鏡である。
 そのカメラは、宇宙の物体の画像を高速撮影できるので、食や爆発などの現象による素早い輝度の変動を前例のない詳細さで研究できる。
 GTCは、ラ・パルマ諸島、海抜2500mに設置されている。これは、夜空の研究では、世界最高の場所の一つである。
 この研究は、欧州研究委員会(ERC)から350万ユーロの助成を受けた先駆的な5年プロジェクトの成果である。
(詳細は、https://www.sheffield.ac.uk)