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理化学研究所、単一分子電界発光の機構解明

March, 5, 2019, 和光--理化学研究所(理研)開拓研究本部Kim表面界面科学研究室の三輪邦之訪問研究員(研究当時、現客員研究員)、今田裕研究員、金有洙主任研究員らの国際共同研究チームは、単一分子の「電界発光」(エレクトロルミネッセンス)において、電子間に働くクーロン相互作用を考慮して電子の運動を調べる理論を構築し、この理論を用いて発光機構を解明した。
 研究成果は、単一分子発光素子の実現やその高効率化に向けた物質設計の指針の獲得につながると期待できる。
 近年、一つ一つの分子に素子機能を持たせる単一分子素子の創製に向け、固体の表面上や、複数の金属電極の間に位置する単一分子の特性を調べる研究が盛んに行われている。特に、単一分子の電気伝導特性と発光特性を高精度に調べることができる「走査トンネル顕微鏡発光」を用いた研究が関心を集めている。しかし、その発光機構の詳細は未解明であり、実験結果の解釈や新たな測定系の設計において課題となっていた。
 今回、国際共同研究チームは、分子内の「電子間クーロン相互作用」を考慮して、単一分子の電荷輸送過程と発光過程の両方を記述する理論を構築し、電荷注入によって誘起される単一分子発光の機構を解明することに成功した。
 研究成果は、米国の科学雑誌『Nano Letters』の掲載に先立ち、オンライン版に掲載された。
(詳細は、http://www.riken.jp)