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新しいトポロジカルインシュレータ

October, 22, 2018, Würzburg--ドイツの物理学者が初めて、光と電気の励起が掛け合わされていっしょに流れる、他に存在しないトポロジカルインシュレータを作製した。この成果は、Natureにレポートされた。
 トポロジカルインシュレータは、非常に特殊な特性を持つ材料である。その表面、あるいはエッジでのみ電気粒子、光粒子を伝導するが、その内部ではない。この独特な振る舞いは、最終的には技術革新に行き着く。これが、トポロジカルインシュレータが、何年も前から、世界中で精力的な研究テーマになっていた理由である。
 ドイツ、ユリウス・マクシミリアン大学ヴュルツブルク(Julius-Maximilians-Universität Würzburg)の物理学者が、イスラエルのTechnion、シンガポールの南洋理工大学の研究者とともに、研究成果をNatureに発表した。研究チームは、光と電気励起の両方で同時に動作するトポロジカルインシュレータを作製することに初めて成功。これを「励起子ポラリトントポロジカルインシュレータ」と言う。
 応用物理学JMUチェア、Sven Höfling教授によると、そのようなトポロジカルインシュレータには二重の利点がある。「それは電子交換システムとレーザアプリケーションの両方に使える」。以前に開発されたトポロジカルインシュレータは、電子か光子かどちらか一方をベースにしており、実装できるのがこれらのアプリケーションの一方のみである。
 プロジェクトのリーダー、Dr. Sebastian Klembtによると、新しいトポロジカルインシュレータはマイクロチップ上に構築されており、基本的にGaAs半導体化合物で構成されている。ハニカム構造となっていて、多くの微小ピラーでできており、各々が2µm径である。
 このマイクロ構造をレーザ光で励起すると、光-物質粒子が内部に、もっぱらエッジに形成される。その粒子は、エッジやコーナー周囲を比較的低損失で動く。「われわれは、粒子の伝搬方向を磁界で制御し、反転させることができる」と同氏は説明している。
 アプリケーション指向の大きさ(マイクロチップ)で動作する高度なシステムであり、そこで光を制御することができる。通常、これを行うのは容易ではない。純粋な光粒子は電荷を持たないので、電界、磁界で簡単にコントロールすることができないからである。それに対して、新しいトポロジカルインシュレータは、いわば「光をコーナー周囲に送る」ことでこれができる。
(詳細は、https://www.uni-wuerzburg.de)