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Science/Research 詳細

シングルフォトンのターンキー光源に向けて大きく前進

April, 11, 2014, Sydney--オーストラリアとフランスの研究チームが、単一の正確に調整されたフォトンのターンキー光源に向けて大きく前進した。使ったのは集積光チップ。
 シングルフォトンの高品質光源は、量子技術の進歩にとって極めて重要である。量子技術とは、例えば錯体シミュレーション、本当に安全な通信、究極的には量子計算。
 国際研究チームは、ハイブリッド集積アプローチを採用して、異なる光材料とコンポーネントを組み合わせ、個々の技術の最良点を利用するために1つのデバイスを実現した。
 フェムト秒レーザ描画で作製したパッシブガラスルータ、最先端チップ内の非線形導波路、高速光スイッチング素子を組み合わせた。フォトンは、リチウムナイオベートチップで生成。このチップは、ニースソフィアアンティポリス大学のSébastien Tanzilli教授とDr. Olivier Alibartが開発した。マッコーリー大学でフェムト秒レーザ描画により作製したガラス回路を使ってニースのチップを実験装置に埋め込んだ。
 「われわれのチップで最大4個のフォトンを同時に生成できるが、フォトンはランダムに現れるので次のフォトンがどこに、いつ現れるかを予測することはできない」とDr. Alibartは言う。「さらに、リチウムナイオベートはすばらしい非線形光材料であるが、他のコンポーネントと簡単に相互接続しない。この共同研究戦略は、マッコーリー大学のレーザ描画導波路を、ポンプ光をチップに入れるため、また出てくるシングルフォトンが正しい出力チャネルを選ぶようにスイッチングアレイに導くため、この両方に使った」。
 2013年シドニー大学の画期的なCUDOS実験は、シリコンチップ上の2つの光源からのフォトンの結合の仕方を示した。ここでは、超高速光スイッチを使いフォトン光源の固有雑音限界を打破した。この新しい成果は、このアプローチが拡張可能であることを示している。さらに、他のタイプの導波路にも適用可能であることも示した。
(詳細は、 mq.edu.au )