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Leti、PICで強力、安価なセンサを開発するEUプロジェクト発表

September, 25, 2018, Grenoble--CEA Tech研究機関、Letiは、REDFINCHコンソーシアムを発表した。目的は、次世代の微小、可搬光センサを気体と液体の両方の化学的検出向けに開発すること。最初のターゲットアプリケーションは、石油化学工場と酪農業である。
 8つのヨーロッパの研究機関と企業で構成されるコンソーシアムは、中赤外フォトニック集積回路(MIR PIC)をベースにした、斬新な、高性能、コスト効果の高い化学センサの開発に焦点を当てている。ミリメートルサイズのシリコンチップに光回路を集積したシリコンPICは、非常に堅牢な微小システムとなる。同システムでは、個々のデバイスが、オンチップ同等機能で置き換えられる。これにより、使いやすさが向上し、コストが飛躍的に低減される。予想では、少なくとも10倍の低減となる。
 これらの化学センサを開発するには、こうした能力を重要な中赤外域(2-20µm範囲)に実装するという大きな課題を克服しなければならない。この波長帯域には、多くの重要な化学的、生物学的種の強い吸収フィンガープリントがある。したがって、広範な気体、液体、生体分子の検出と濃度計測が可能になる。これは、健康モニタリングと診断、生物化合物の検出、毒ガスのモニタリングなどのアプリケーションにとって極めて重要である。
 まず、REDFINCHは、次の3つの特殊アプリケーションに注力する。
・精錬所のプロセスガス分析
・石油化学工場やパイプラインのガス漏洩検出
・酪農業向けの液体中タンパク質分析
 シリコンフォトニクスは、高性能CMOS技術の利点を活用し、これによってローコスト量産、設計の高忠実再現、高屈折率コントラストへのアクセスが可能になり、高性能ナノフォトニクスが実現する。
 「広範なアプリケーションで中赤外波長域の重要性にもかかわらず、現状のMIR先端センシングシステムは、傾向として大きく壊れやすい。このことは、実世界におけるMIR普及を大きく制約している」とLetiの計測技術者、Jean-Guillaume Coutardは指摘している。「PICの力を利用し、III-Vダイオードとバンド間カスケード、量子カスケード材料とシリコンのハイブリッド、モノリシック集積を利用することで、コンソーシアムは、ハイパフォーマンス、コストエフェクティブなセンサを多数の産業向けに実現する」。
 Letiの専門技術には、200㎜パイロットラインでのPICの設計と製造、シリコン上の集積光音響セルが含まれる。
(詳細は、www.leti-cea.com)