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2段階の熱処理で高品質のビスマス系薄膜、光応答性能を向上

September, 21, 2018, 大阪--大阪大学大学院工学研究科、佐伯昭紀准教授と西久保稜佑大学院生(博士後期課程1年)は、価格、低毒性、安定性に優れた硫化ビスマスの成膜プロセスを開発し、高性能光応答素子の作製に成功した。
 実用化されている太陽電池や光検出器の光電変換材料の多くは、高価で有毒な元素を含んでおり、安価で低毒な新規材料の開発が強く求められている。しかし、素子の性能を評価するには均一で平坦な薄膜を作製する必要があり、1つの候補材料だけでも成膜方法の開発に数年かかることもある。そのため、多くの材料を一つ一つ検討していくには膨大な時間と労力を要していた。
 この研究では、佐伯准教授らがこれまでに開発した、粉末でも簡便に光電気特性を評価できるマイクロ波分光法を用いて200種類以上の材料を評価し、その中から硫化ビスマスが高い光電気特性を示すことを見いだした。硫化ビスマスは安価でより低毒なものの、溶媒に溶けにくい粉末材料であり、このままでは素子作製が困難だった。研究チームは、前駆体を溶かした溶液からアモルファス性の薄膜を作製、続いて硫化する新たな熱処理プロセスを開発し、優れた光電気特性と膜平坦性を兼ね備えた薄膜の作製に成功した。従来、光電気特性と膜平坦性は両立しないものだったが、新規プロセスは結晶の核生成と成長過程を個別に制御することでこの問題を克服した。これにより、光応答性能が大きく向上した。
 研究成果は、The Journal of Physical Chemistry Letterssのオンライン速報版に掲載された。
(詳細は、http://www.osaka-u.ac.jp/ja)