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超広帯域スクィーズド光源と検出技術を開発

April, 4, 2014, 東京--情報通信研究機構(NICT)は、産業技術総合研究所(産総研)、上智大学および学習院大学と共同で、光ファイバ通信波長帯における超広帯域のスクィーズド光源とスクィーズド光を高精度に検出する光子数識別技術の開発に成功した。
 スクィーズド光はレーザ光よりも雑音が小さく、現在の1,000倍以上の大容量通信を実現する量子情報通信や光計測の飛躍的な高精度化に不可欠な光源として研究開発が進められており、今回の成果により、これら技術の実用化に向けた研究開発が加速されるものと期待される。
 今回、従来の10倍以上の波長幅110nm(周波数幅では13.4THz)のスクィーズド光を光ファイバ通信帯域で生成できる超広帯域のスクィーズド光源と、スクィーズド光を超高感度で検出できる超伝導転移端センサーを用いた光子数識別技術の開発に成功。また、これにより、世界で初めてスクィーズド光の光子が偶数個の光子から構成されるという特殊な性質(偶数光子性)を直接観測することに成功した。
 これまでのスクィーズド光の観測波長帯域は10nm以下であり、それを一気に10倍以上に広げたことにより、波長多重による量子通信の大容量化の実現可能性を実証した。また、光ファイバ通信波長帯という重要な波長帯で実現したことにより、安価で高性能の光部品との組み合わせが可能となり、実験室レベルにとどまっていた研究開発を光ファイバテストベッド上での実証的開発に移行させていくことが可能となった。これにより、量子技術による大容量光通信や超高精度光計測の実現に向けた研究開発の加速化が期待される。
 今後は、スクィーズド光源と光子数識別技術の性能をさらに改善しながら、光計測の高精度化に取り組むとともに、光ファイバネットワークのノード処理に導入することで光通信の低電力・大容量化を実現するための研究開発を進めていく。
(詳細は、 www.nict.go.jp/論文は「Scientific Reports」に掲載)