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量子ドット白色LED、効率記録を達成

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July, 23, 2018, Washington--トルコ、コチ大学(Koç University)の研究チームは、105ルーメン/Wの記録的発光効率を示すナノ材料ベース白色LEDを実証した。発光効率は、光を生成するために光源がいかによくパワーを利用するかの評価基準。さらなる開発により、新しいLEDは、200lm/Wを超える効率に達し、家庭、オフィス、TVにとって、有望なエネルギー効率のよい光源になる。
 「効率のよいLEDは、省エネ、環境保護の強力な潜在力を持つ」とトルコ、コチ大学(Koç University)、研究リーダー、Sedat Nizamogluは言う。「従来の照明源を200lm/W の効率のLEDで置き換えると、照明に消費される地球の電力は半分以上削減される。この削減は、230の典型的な500MW石炭プラントに匹敵し、グリーンハウスガス放出を2億トン減らすことになる」。
 研究成果は、Opticaに発表されている。
 新しいLEDは、フレキシブルレンズを組み合わせた市販の青色LEDを使用するレンズは、ナノサイズの半導体粒子、量子ドットで満たされている。青色LEDからの光により量子ドットは緑、赤を放出し、これらは青色放出と結合して白色を生成する。
 Nizamogluによると、この新しいLEDは、他の量子ドットベースの白色LEDよりも高効率を達成した。量子ドットと新しいLEDを造るための合成と製法は、安価であり、量産適応である。

量子ドットの優位性
 今日のLEDで白色を作るには、黄色のリンベースコーティングを青色LEDに加えることで青色と黄色の光を統合する。リンは、青から赤まで、幅広い発光範囲を持つので、生成された白色光の特性を微妙にチューニングすることは困難である。
 リンと違い、量子ドットは、スペクトルの狭い範囲だけで発光するので、純色を生成する。この狭い発光により高品質の白色光が作れる。青色LEDでさまざまな色を生成する量子ドットを組み合わせることで、正確な色温度、光特性が可能になる。量子ドットは造りやすいという利点がある、また発光色は半導体粒子のサイズを大きくすることで簡単に変えられる。さらに、量子ドットは、白熱電球のような暖色白色光生成にも使えるという利点がある。あるいは、組み込まれた量子ドットの濃度を変えることで一般的な蛍光灯のような青みを帯びた白色も作れる。
 フィルム埋込量子ドットは現在、LED TVに使われているが、この照明アプローチは、一般照明アプリケーションで広範な利用には適さない。液体に量子ドットを移行することにより研究チームは、ナノ粒子を固体ポリマに埋め込むことによって起こる問題となる効率低下を克服した。
 効率的な白色LEDを造るには、青色光を効率よく赤、緑に変換する量子ドットが必要になる。研究チームは、適切な効率を示しながら、さまざまな色を放出する量子ドットを造るために、300を超える合成反応を実施し、反応の温度と時間などベストの条件を特定した。
 新しいLEDを造るために研究チームは、ポリマレンズとLEDチップ間の空間を量子ドット溶液で埋めた。これは、カドミウム、セレン、亜鉛、硫黄を高温で混合し合成したものである。チームは、レンズ作製にシリコーンを利用した。弾性があるので、溶液が漏れることなくレンズに注入できるからである。また、その材料の透明性は必要な光を透過させる。
 研究チームは、液体ベースの白色LEDは、固体膜量子ドットを含むLEDの2倍の効率が達成できることを示した。また、チームは7インチディスプレイを照射するために新しい白色LED使用してデモンストレーションを行った。
 研究チームは、そのLEDの効率をさらに高め、カドミウムや鉛を含まない環境に優しい材料を使い、高いレベルの効率を達成したいと考えている。