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音と振動を制御する3Dプリントメタマテリアル

April, 18, 2018, Los Angels--USC Viterbiの研究チームは、3Dプリント音響メタマテリアルを開発した。これは磁界を使って遠隔からスイッチON/OFFできる。
 USC Viterbiの研究チームが開発した新しい3Dプリントメタマテリアルは、アクティブコントロールとパッシブ状態を遠隔から切り替えることができる。
 USC Viterbi准教授、Qiming Wang氏とPh.D.学生、Kun-Hao Yu氏は、MITやミズーリ大学の研究者とともに、音波や機械的振動をブロックできる3Dプリントメタマテリアルを開発した。現在のメタマテリアルと違い、これらは磁界を使って遠隔からON/OFFできる。そのような材料は、ノイズキャンセラ、振動制御、音響波から物体を隠すために使われる、音波クローキングに利用できる。

メタマテリアルは、レーダ、音や光などの波動現象を操作するために使用でき、クローキングデバイスや改善された通信システムなどの技術を開発するために利用されてきた。研究チームのメタマテリアルは、類似の波形を持つ、環境音や構造振動を制御することができる。格子構造に鉄粒子を含む可塑性材料を3Dプリントすることで、研究チームのメタマテリアルは、磁界を使って圧縮できる。
「外部磁力で構造を変形させ、構造や内部の形状を変えることができる。一旦構造を変えると、その特性が変わる。この種の状態間の切り替え自由を達成したかった。磁界を使うと、切り替えは可逆的であり、非常に素早い」とWangは説明している。
 磁界はその材料を圧縮するが、金属板のような物理的な接触力と違い、その材料は制約を受けるわけではない。したがって、音響波、機械的波動がその材料に接するとき、微小の外力を加え、一定の周波数の音波や機械的振動の透過を阻止する固有の特性を生成する。

そのメカニズムは、開発したメタマテリアルの特異な特性に依存している、すなわち負(ネガティブ)の引張応力や負の密度である。日常的な材料では、この両方は正(ポジティブ)である。
「負の引張張力、負の密度を持つ材料は,局所的共鳴によりその構造内に音や振動を捉えることができる。したがって、その構造を透過できない」とYuは話している。
 負の引張張力、負の密度が共に働くとき、ノイズ、振動は再び透過するようになる。研究チームは、磁界を切り替えるだけで、メタマテリアルに対して多目的制御を維持することができる。二重ポジティブ(音を通す)、シングルネガティブ(音をブロック)、ダブルネガティブ(音を通す)。
「研究チームが、遠隔刺激を利用してこれら3つの位相を可逆的に切り替えることを実証したのはこれが初めてである」とWangは言っている。

Wang氏によると、研究チームは、別の固有の特性、負の屈折を実証できるかも知れない。ここでは波が物質を通り、不自然な角度で戻ってくる、これは「反物理学」である。研究チームは、もっと大きな構造を造り、この現象の研究を進めていく計画である。
(詳細は、www.viterbischool.usc.edu)