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JILAチーム、量子の世界を見る新方法を開発

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March, 9, 2018, Gaithersburg--JILAの研究チームは、新しいイメージング技術を開発した。これは、原子時計における量子の振る舞いを迅速かつ正確に、ほぼ瞬時のビジュアルアートの形式で計測する。
 同技術は、分光学と高解像度顕微鏡を統合している。分光学は、光と物質の相互作用から情報を抽出する。
 研究成果は、Physical Review Lettersに掲載されている。同論文にあるように、JILAの方法は、3次元ストロンチウム格子原子時計の原子のエネルギーシフトの空間マップを作成し、個々の原子の位置とエネルギーレベル、量子状態についての情報を提供する。
 同技術は、原子時計にとって重要な物理的効果を迅速に計測する、これにより時計の精度が改善される。また、磁気や超伝導現象の研究に新たに原子レベルの詳細を加えることができる。将来的には、この方法により、研究者は最終的に、量子物理学と重力間の関係など新しい物理学を見ることができるようになるかもしれない。
 JILAは、NISTおよびコロラド大学ボルダー校と共同研究した。
 原子は、多数の原子が相互作用する、いわゆる量子縮退ガスにある。この「量子多体」現象は、計測精度を新たな極致に拡大する。
 原子のビューティショットを準備するために研究者は、レーザパルスを使い約1万のストロンチウム原子を、その低エネルギー基底状態から高エネルギー、励起状態に押し上げる。次に、 原子を通して垂直方向上方へ、格子下部の青色レーザを光らせ、カメラが、原子が投げかける影の写真を撮る。これは、原子による光吸収量の関数である。基底状態の原子が吸収する光は、もっと多い。
 結果として得られる画像は、基底状態(青色)と励起状態(赤色)における原子の擬似色表示である。白色領域は、約50%の赤と50%の青の微細混合にある原子を表しており、これによってまだら効果が生ずる。これが起こるのは、これらの原子が最初は量子の重ね合わせ状態、つまり同時に基底状態と励起状態の両方で準備されていたからである。さらに、イメージング計測により、2つの状態の一方への崩壊が促進され、それによって画像に「ノイズ」が生ずる。
 デモンストレーションとして、JILAチームは、格子の異なる領域で、小さな周波数シフト、励起状態に原子の一部をマッピングする一連の画像を作成した。同時比較できることは、原子群の計測の精度とスピードを改善する。研究チームの報告によると、6時間で2.5 x 10-19 (error of just 0.25 parts per billion billion)周波数計測で記録的な精度を達成した。イメージング分光法は、JILAの原子時計の精度、また他の原子時計一般の精度を大幅に改善すると期待されている。
 イメージング分光法は、原子の局所環境についての情報を提供する。これは走査型トンネル顕微鏡による信じがたい分解能と同じである。これまで、その方法は2次元画像の作成に用いられてきたが、固体の多数の横断面を結合するトモグラフィ(断層写真術)と同様に層ごとの計測に基づいて3D画像を生成できる。
 一種の人工結晶、原子の格子は、また磁気センサあるいは重力センサとして用い、異なる物理学領域間の相互作用をテストすることができる。
(詳細は、www.nist.gov)