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超高速光パルスへの新しいアプローチ

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October, 27, 2017, Cambridge--分子凝集と呼ばれる2D材料は、極めて効果的な光エミッタであり、動作は、一般的な有機LED(OLED)、量子ドットとは異なる原理に基づいている。とは言え、新しい種類のオプトエレクトロニックデバイスコンポーネントとしての潜在性は、その相対的に遅い応答時間に制約されている。
 MIT、UC Berkeley、Northeastern Universityの研究グループが、今回、この限界を克服する方法を見いだした。これによりこれらの材料で多様なアプリケーションが開ける可能性がある。研究成果は、Proceedings of the National Academy of Sciencesに発表されている。
 この2D分子凝集(2DMA)の応答時間を改善する決め手は、その材料を銀などの薄い金属層と結びつけることであると、MIT機械工学准教授、Nicholas X. Fang とそのチームが発見した。2DMAとわずか数ナノメートル離れた金属との相互作用が材料の光パルス速度を10倍以上増やす。
 これら2DMA材料は、多くの独特の特性を示し、室温でボーズ・アインシュタイン凝縮体として知られる新奇な材料形態実現に利用されている。他のアプローチでは、極低温が必要だった。その材料は、太陽電池、集光有機アンテナなどの技術に適用されている。しかし、今回の新しい研究は、これらの材料が光を放出する途上に金属シートを近接させると強い影響があることを初めて確認した。
 これらの材料をフォトニックチップなどのデバイスで役立てるには、「課題はそれらが素早くON/OFFできることである」とFangは言う。これは以前にはできなかったことである。フォトニックチップは、半導体チップのようであるが、電子の代わりに光を使って動作するチップである。
 金属基板を近くに置くことで光放出の応答時間は60psからわずか2psに速くなる。「これは非常に素晴らしいことである、材料が、中間のポリマ間隔層表面から5~10nm離れている時でもこの効果を観察できたからである」。そのようなペア材料の量産が過度に要求の厳しいプロセスならない程度の分離である。同氏によると、ロール・ツー・ロールプリンティングが適用可能である。
 信号処理に利用される、例えば電波ではなく光でデータを伝送すると、この進歩により、データ伝送レートは約40GHzになる、これは現状のデバイスよりも8倍高速である。これは「極めて有望なステップであるが、かなり早期に実現する」、それが実用的な、製造可能なデバイスに変わる限りにおいてである。
 材料の応答性は、近くの金属基板の正確な近接性に強く影響されるので、そのようなシステムは、非常に精密な計測ツールにも利用できる。「相互作用は、ギャップサイズの関数で減少するので、表面の近さを計測したいときにそれが利用できる」とFangは話している。