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被写体深度を10倍強化した3D顕微鏡写真コンピュータイメージング

June, 14, 2017, Glasgow--グラスコー大学の研究チームは、補完的カーネルマッチング(CKM)という新しいアプローチを開発した。これは、1回のスナップショットで被写体深度(DOF)を10倍拡大するために使用でき、時間分解、ビデオレート顕微鏡に使用できる。さらに、サンプルの3Dレンジングもその技術で同時達成可能である。
 コンピュータイメージング技術、CKMは、取得した画像の光学的エンコーディング、デジタルデコーディングを必要とし、これにより鮮明な出力画像の再構成ができる。顕微鏡対物レンズ開口部の位相板を使い、補完情報を持つ、区別できる2つの画像を取得することで光学的エンコーディングを行う。CKM実施には、顕微鏡はCKMエンコーディング素子(つまり位相板)とCKM分離素子(ビームスプリッタとミラーで構成し、所望の画像を再現する)を装備している。分離素子は、1台のカメラで2つのエンコードした画像を分離してスナップショット動作を実現する。
 立体形状の位相板を用いることで、所望のDOF拡張が得られる。また、光カットオフ(パスバンドで)までの全ての空間周波数が同時に伝達される。これにより、変調伝達関数(MTF)反転を可能にし画像を解析できる。加えて、立体位相波面の点広がり関数(PSF)形状が、従来の回折限界スポットに比べて大きな深度で維持され、DOF拡大が可能になる。さらに、PSFからデフォーカスにより二次的に変化する横方向のシフトが得られる。この横方向のシフトは単一画像にとっては相対的に無害であり、したがってこれまではおおむね、無視されてきた。しかしCKMにより、このシフトを利用してデフォーカスを推測し、高品質の画像リカバリと距離推定が可能になる。2つの画像間の差分シフトを使ってシーンの深度マップを一意的に決め、また3Dレンジングにより適切な画像リカバリが可能になる。高品質のイメージングを可能にする拡張DOFが同時にできるのはこの機能によるものである。このアプローチの成果は、以前拡張DOFコンピュータイメージングを悩ましていた人為的な影響がなくなることである。
(詳細は、 SPIE Newsroom)