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光音響学で小動物の内臓活動を可視化

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May, 19, 2017, Billerica--生物医学エンジニアは、小動物の内部構造全体を生で見ることができる。活動している器官、血流、メラノーマ細胞の循環、神経ネットワークの発火を見ることができる十分な解像度がある。
 ”single-impulse photoacoustic computed tomography (SIP-PACT)”と命名された技術は、生きた動物の内部を見るために光と超音波の両方の最良点を利用する。CaltechのLihong Wangをリーダーとする光学イメージング研究所の研究チームは、このハイブリッドイメージング技術が、小動物の全身イメージングで年来の解像度とスピードの障害を打破することを示した。小動物の内部機能の完全横断視野がリアルタイムで可能になる。
「この技術進歩により、研究者は薬剤が動物の全体に分配され、様々な器官がどのように反応するかを容易に観察することができる」とデューク大学准教授、Junjie Yao氏は説明している。
 光音響イメージングは、様々なイメージング技術を1つのプラットフォームに統合している。
 光音響イメージングは、強力な短パルスレーザを利用し、細胞に安全に超音波を発生させると、それは妨げられることなく組織を通して戻ってくる。
「レーザが細胞に当たると、そのエネルギーが細胞をわずかに加熱して直ちに広がり超音波が発生する」とYao氏は説明している。
 その結果、典型的な生体組織をサブミリメートルの解像度で5㎝まで見ることができる。従来の光学顕微鏡の機能情報は維持されている。例えば、メラニンはNIR光を吸収するが、光に対する血液の反応は、酸素含有量によって異なる。
「このような浸透範囲により小動物の全身の機能的イメージングが可能になる。この機能は、小動物のあらゆる種類の生物学的研究を可能にし、薬剤の発見を促進すると期待されている」とCaltechのDr. Lihong Wangはコメントしている。
 研究チームは、イメージング技術のレパートリーに強く望まれているスピードとパノラマ視野を加えた。チームは、円形超音波ディテクタと高速データ取得システムを作製した。これは、小動物の体内のどこからの超音波の発生源でも三角法で計測できる。また、安全な範囲で動作する高速レーザの助けを借りて、アプグレードされたデバイスは成熟したラットの完全横断面を一秒に50回撮像し、その内部構造の詳細な動きを120µm解像度で明らかにした。
「パノラマ効果により、あらゆる方向、あらゆる角度からの情報が得られるので、各レーザショットからのどんな情報も逃すことがない。心臓の鼓動、動脈の拡張、様々な組織の機能など、動作する身体の動力学を見ることができる」とYao氏は話している。
 論文では、こうした機能を使って、マウスの血管を移動するメラノーマガン細胞を追跡している。また、神経ネットワーク全体が発火するのをリアルタイムで観察できることも実証している。
「造影剤の注入に頼らないので、このアプローチは強力である。変化が異質の変数によるものでないことを確認することができる。この技術は、前臨床イメージングと臨床解釈の両方で大きな可能性がある」とDr. Yaoは話している。