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埋立地の汚染検出を改善する新しいアプローチ

LIBS_mercury_detection

May, 18, 2017, Washington--ブラジルの企業、Embrapa Instrumentationの研究チームは、LIBS技術の改善を報告し、LIBSが浸出液の水銀を検出できることを確認した。
 水銀は、埋立地の浸出液に見つかる最も危険な化学物質の一つ。野生生物に害を与え、人の神経学的問題、発育上の問題に関わる。ほとんどの環境基準は、水銀が0.5ppm以下となることを要求する。水銀は、前処理浸出液で濃度0.05~160ppmで見つかることがある。
 従来のLIBSは、埋立地の浸出液に関連する濃度レベルで水銀を検出できるほどの感度はない。この限界を克服するために研究チームは、ダブルパルスセットアップを用いた。ここでは、一連の2つのレーザパルスがサンプルをターゲットにし、一段と強いプラズマを発生させる。これによりプラズマから放出される光の量を増やし、センシング感度を向上させる。
「ダブルパルスLIBSが土壌サンプルで水銀計測に適用されるのはこれが初めてである」とサンパウロ大学のCarlos Menegattiはコメントしている。
 ダブルパルスアプローチは、水銀検出に違う輝線(研究者が関心のある特定の化学物質を確定するために用いる発光スペクトル領域)の利用を可能にする。253nm付近の輝線は水銀検出に使われることが多いが、鉄が存在すると、鉄の輝線は253nmで干渉を起こすので、鉄から水銀のフィンガープリントを分離するためにもっと複雑なデータ解析が必要になる。ダブルパルスレーザを使うことにより、194nm付近の異なる水銀輝線を観察することが可能になり、鉄の輝線との干渉が回避できる。
 研究チームは、水銀が混じっている浸出液を使ってシステム実験を行った。テストで検出可能な最小濃度の水銀は、76ppmだった。研究チームによると、システムが法的基準に確実に準拠するように、さらなる改善により究極的には水銀検出レベルを5ppm以下にすることができる。評価実験では、同システムは平均エラー約20%を示した。これは、埋立地の水銀の定量化に十分であると研究チームは説明している。