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半導体の表面電場を測定する新たな光学的手法を確立

March, 9, 2017, つくば--産業技術総合研究所(産総研) 再生可能エネルギー研究センター太陽光チーム 望月敏光研究員、高遠秀尚研究チーム長らと、株式会社SCREENホールディングス(SCREEN)は、大阪大学レーザーエネルギー学研究センター、川山巌准教授、斗内政吉教授らと、レーザ光の照射によりシリコン基板表面から発生するテラヘルツ波の波形を測定する技術と、コロナ放電によって表面電荷を制御する技術を組み合わせて、太陽電池の表面電場を計測する手法を開発した。
 今回開発した技術では、まずシリコン基板表面に形成された絶縁膜に、コロナ放電によって正または負のイオンを吹き付ける。その後、レーザテラヘルツ放射顕微鏡を用いて絶縁膜とシリコン基板との界面の電場の極性と強度を直接観察するため、絶縁膜中の固定電荷量を迅速に測定でき、また、どのように分布しているかを非破壊かつ高空間分解能で可視化できる。固定電荷量から絶縁膜の品質も分かるため、この技術を新しい太陽電池の開発に用いれば、その変換効率の向上に貢献できると期待される。また、半導体表面上に絶縁膜を形成するLSIやパワーデバイスを始めとした太陽電池以外の各種デバイスへの適用も可能である。
 今後の展開について研究グループは、「開発した技術を用いて、より変換効率の高い結晶シリコン太陽電池の開発を進めるとともに、半導体表面上に絶縁膜を形成する各種デバイスの固定電荷を測定する。また、レーザテラヘルツ放射顕微鏡とコロナ放電装置とを組み合わせた固定電荷測定装置の実用化を目指す」と説明している。
(詳細は、www.aist.go.jp)