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DNA塩基配列、遺伝子突然変異をスマートフォン顕微鏡で解析

January, 25, 2017, Los Angels--UCLAのカリフォルニア・ナノシステムズ研究所とスウェーデンのストックホルム大学(Stockholm University)、ウプサラ大学(Uppsala University)の研究チームが開発したスマートフォンベースの顕微鏡により、遠隔地でもヘルスケアワーカーが突然変異テストにアクセスできるようになる。大型で高価なラボ装置は不要である。同デバイスは、腫瘍細胞や組織サンプルの特殊DNA塩基配列や遺伝子突然変異を、予めDNAを抽出することなく、イメージングし分析できる。
 研究リーダー、Aydogan Ozcan教授によると、その新しいデバイスは量産すれば各500ドルよりもはるかに安価に製造可能になる。これは、今日テストに使用されているラボ装置よりもはるかに安価である。
「マルチイメージングモードの一般的な顕微鏡は、10000ドル程度であるが、それに対してわれわれのモバイルフォン顕微鏡の正当性を確認するために使用するような、よりハイエンドのバージョンは50000ドル以上する」と同氏は指摘している。
 研究者は、形状や他の物理的な特徴、つまり形態である程度ガン細胞を識別する。しかしガンの適切な処置を決めるには、分子診断でその情報を補完することが必要になる。これによって研究者は、腫瘍の原因となる遺伝子変異を判断する。
 「医療機関、処置が行われているところでは、このような分子テストアプローチが極めて重要である。先進的なラボベースのテストは大病院で行われることが多いが、それは限られている。全ての人が、こうしたテストを実施す病院にアクセスできるわけではない」とNilsson氏は言う。
 研究チームは、軽量な光学アタッチメントを設計し、標準スマートフォンカメラとともに使用できるようにした。さらにチームは、3Dプリンタを使ってそのデバイスを作製した。デバイスは、従来の光学顕微鏡による画像と同質のでマルチカラー蛍光、明視野画像を撮ることができる。
 デバイスの使用では、技術者が組織サンプルを小さな容器に設置する。モバイルフォン顕微鏡が処理したサンプルのマルチモード画像を記録し、データをアルゴリズムに送り、画像が自動分析されて、抽出腫瘍DNAの連鎖DNA塩基を読み取る、つまり腫瘍組織内から遺伝的変異を直接発見する。このモバイル顕微鏡は、大きな正常細胞グループの中から小さなガン細胞でさえ検出することができる。
 「超ローコストのDNA配列、腫瘍生検分析、形態と突然変異分析を統合することで、診断コストが大幅に下がり、アクセスのしやすさも大幅に向上する」と研究チームは、コメントしている。
(詳細は、www.ucla.edu)