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レーザ光の中を飛ぶ鳥を使い飛行研究の問題点を解明

December, 12, 2016, Stanford--スタンフォード大学の研究チームは、飛行中に鳥が作る旋風を正確に計測することで、鳥が飛行のための揚力を作る方法を説明し、飛行ロボットやドローンの設計方法への示唆を説明している。
 機械工学David LentinkLabと協働する院生、Diana Chinは、文献にあるモデルと比較した結果、「われわれが試した3モデル全てが非常に不正確であることが分かった」と指摘している。
 研究者はこれらのモデルに依存している。飛行する動物が生成する空気の流れを解明、動物が飛行中にその体重をどのようにサポートするかを理解するために開発されたモデルである。結果は、これらの動物の生物学からヒントを得た飛行ロボットやドローンについての研究で一般的に参照されている。生体模倣のロボットは機械工学、David Lentinkの専門である。同氏の学生が最初に、羽ばたくロボットを開発した。ロボットは昆虫のように垂直に離陸、着陸することができる。また、コウモリのようなロボットは、急降下、滑空するときに変形する翼をもっている。

この実験のために、論文の筆頭著者、Eric Gutierrezは、人間用の安全ゴーグルを使ってインコサイズのゴーグル、3Dプリントソケットと獣医テープを作製した。ゴーグルは、研究者が鳥の速度を追跡できるように、横に反射マーカーをつけている。
 Obiと名付けた鳥を訓練して、毒性のないミクロンサイズのエーロゾル粒子を照射するレーザシートを通してObiを飛ばせた。Obiがレーザシートを通して飛ぶと、その翼の動きが粒子を乱し、飛行によって生ずる渦巻きの詳細な記録が生成される。
 Obiの翼先端で渦巻く粒子が、飛行動物によって残された航跡のこれまでで最も鮮明な記録を作り出した。過去の計測は、飛行動物後方の数回の羽ばたきを取りだし、動物が生成する渦巻きがその後も飛行機雲のように比較的固定されたままであると予測していた。しかし、この研究の計測で、鳥の翼の先端の渦巻きは、突然劇的に起こることが明らかになった。
 Lentinkは、「渦巻きの崩壊は飛行機のはるか後方、1000m以上後方で起こるが、鳥の場合、鳥に非常に近いところ、羽ばたきから2, 3m以内で起こり得る。それは極めて激しい」と説明している。
 問題は、動物の航跡についての不正確な考えに基づいた揚力モデルが有効だったかどうかである。
 3つの支配的なモデルを実際の計測結果と比較した結果、程度の差はあっても、3モデル全てが、羽ばたくインコによって生成される実際の揚力を予測できないことが分かった。
 したがって、新たなモデルが必要である、と研究チームは考えている。
(詳細は、www.stanford.com)